豪華なステーキも「3割安く」!? 日米貿易交渉合意でぐーんと安くなるものは

カテゴリ:国内

  • 日米貿易合意で私たちの食卓が大きく変わる?
  • 牛肉の関税を38.5パーセントから2033年度には9パーセントとすることで合意
  • 豚肉、ワイン、チーズ、トウモロコシなども関税引き下げの対象

安倍首相とトランプ大統領が、農産品関税引き下げなどを含む日米貿易交渉の合意文書に署名したことで、価格が今後、ぐーんと安くなるとみられる。私たちの食卓は、どう変わるのだろうか?

牛肉は3割安く?

ボリューム満点の豪快なステーキが今よりずっと気軽に食べられるようになるかもしれない。東京都内のスーパーで聞いてみると・・・

ミートイン・ハイマート店舗運営部小島慎一次長:
アメリカ産牛肉を3割くらいお安くできると思います。

気になるそのワケは安倍総理とトランプ大統領が行った農産品の関税引き下げなどを含む日米貿易交渉の合意文書の署名。

会場にはなぜかスーツにテンガロンハットをかぶったカウボーイ風の人物。その正体は全米牛肉協会の次期会長。

全米牛肉協会マーティー・スミス次期会長:
これは日本にとって素晴らしい日です。より多くアメリカの牛肉や農産物を買えるようになりますね。

今回アメリカから輸入する牛肉の関税を現在の38.5パーセントから段階的に引き下げ2033年度には9パーセントとすることで最終的に合意した。
これはアメリカが離脱したTPPと同じ水準で、発効すればスーパーに並ぶアメリカ産牛肉が安くなる可能性が非常に高い。

豚肉やオレンジも“激安”に?

木村拓也キャスター:
今回の合意で、日本はアメリカ産の農産品に関して、アメリカは日本産の工業製品に関して速やかに関税を引き下げることになります。その中で、まず、特に私たちの家計に直接関わる農産品を見ていきます。関税引き下げの対象となるのはアメリカ産の牛肉・豚肉・小麦・果物類・ワイン・トウモロコシ・チーズなどです。

加藤綾子キャスター:
どれも生活に必要なものばかりですけれども、ズバリどれぐらい安くなるのかですよね。

木村拓也キャスター:
スーパーマーケットの売り場で見てみます。現在アメリカ産牛肉には38.5パーセントの関税がかかっていますが、2019年度中に協定が発効されれば、その日から26.6パーセントに下がり、その後段階的に下がって2033年度には9パーセントになる予定です。
では、具体的な金額はどうなっていくのか。ファイナンシャルプランナーの青柳仁子さんの試算によりますと、現在100グラムあたり250円のアメリカ産牛肉は、引き下げられた関税分がそのまま販売価格に反映されるとすると、関税26.6パーセントで229円に、9パーセントだと197円になって、最終的には2割以上の値下がりとなります。

風間晋解説委員:
お店によっては、先行してアメリカンビーフの関税引き下げ記念セールみたいなものも考えられますね。

木村拓也キャスター:
スーパーマーケットの担当者も売値を安くできるので特売がしやすくなるということです。

木村拓也キャスター:
次は豚肉を見ていきます。アメリカから輸入する豚肉は高価格帯のケースでは1キロ当たり4.3パーセントの関税がかかっていますが、2025年度までにゼロになるため、現在100グラムあたり200円ほどで売られているアメリカ産豚肉は192円になるという計算になります。果物では、オレンジには32パーセントの関税がかかっていますが、2025年度までに撤廃になりますので、1個100円のオレンジが76円になります。

日本の農家などへの影響は?

加藤綾子キャスター:
関税引き下げはこれも買い手にとってはうれしいことなんですけど、日本の農家とか畜産農家の方には大変な状況ですよね?

風間晋解説委員:
そうですね。価格競争はますます厳しくなると思います。しかしその分、品質の向上とかブランディングとか、そういうところで戦えるんじゃないかと思います。

木村拓也キャスター:
ただ、日本の聖域ともいえるお米については日本の要求が通っています。無関税のアメリカ米の輸入枠を設けることになっていましたが、今回は導入が見送りとなりました。一方で日本がもうひとつ要求しているポイントとなっている「日本車への関税撤廃」については、今回は実現せず継続協議ということになりました。

「ウィンウィン」?「アメリカの勝利」?

今回の合意について、日米両首脳の表現は微妙に異なる。

安倍首相:
今回の協定が発効すれば間違いなく日本の投資も増え両国の経済関係は発展する。まさに両国にとってウィンウィンのものとなる。

トランプ大統領:
これはアメリカの農家・牧場主にとって大きな勝利で、私にとってもとても重要だ。

この微妙な評価の違い、どう捉えれば良いのだろうか?

風間晋解説委員:
日本は、自動車への25パーセント追加関税を当面封印できました。それは安倍総理にとってウィンだと思うんですよね。口約束なんだから安心できないじゃないかという意見も多いと思うのですが、そもそもトランプ大統領はいつ何をきっかけに脅しをかけてくるかわからない人ですよ。共同声明に書かれてなくても、首脳同士で確認できるのなら、それは抑止力にはなるのかなと思います。それにトランプ大統領はいつだって「俺が勝った」と勝ち誇りたいタイプ。そういう意味では牛肉などで大統領に花を持たせて「ウインウイン」だというのがちょうどいいあたりかなと思います。

(「Live News it!」9月26日放送分より)

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