国の対策は?千葉“大規模停電”から2週間…増え続ける金銭負担に住民の悲鳴

カテゴリ:国内

  • 市原市で倒壊した鉄柱の被害に遭ったお宅を取材 被害住宅では発電機で生活続く
  • 国もようやく一部損壊の家庭への補助を発表
  • 住宅ローンは?交渉を進めるにも罹災証明書が必要

台風から2週間も停電・断水が続く地域も

台風15号による被災から2週間。千葉県では今もなお、停電が約1200軒、断水が491軒で続いている。

今後、金銭的な負担を強いられる被災者たち。今、抱えている悩みについて「直撃LIVEグッディ!」が取材した。

「見積もりがだいたい300万円くらいです。床から天井から壁、全部なんです...」

修繕費に300万円かかるという男性。家の中を見せてもらうと...

外壁には損壊がないように見えたが、天井にはいたるところにカビが発生していた。家に大きな損壊がなくても、壁の張り替えなどで多額のお金がかかってしまう。

さらに、修理・修繕以外でも金銭的な負担がのしかかる場合がある。

ゴルフ練習場の鉄柱が倒れた市原市の住宅では、今も停電が続いている。その中で、ある住宅を訪ねると...

このお宅では発電機を使って電力をまかない、生活していた。

「発電機に1日ガソリン代で2000~3000円はかかる。これが1カ月だと、8万9万という額になる...」

被災者に重くのしかかる金銭的な負担。グッディ!はスタジオにファイナンシャルプランナーの清水香さんをお招きし、解説していただいた。

被災者には2次的な出費も発生する

大村正樹フィールドキャスター:
先ほど発電機を使われていたお宅は、雨漏りするそうなんです。通勤の関係でご主人だけが被災した自宅に残り、奥さまとお子さんは仮の住居に避難して生活しています。こちらのご家庭ではどのような支出があったのか、見てみると…

・仮住居での生活のために、照明・洗濯機・冷蔵庫などに出費
→他にも駐車場代・生活費など合わせて、被災から2週間で約数十万円の支出


大村正樹フィールドキャスター:
仮設住宅などの場合は照明などついていますが、こちらでは「7万円以下の物件に住めば補助します」ということだったので、何もないアパートやマンションに引っ越したそうです。1日2000~3000円かかるというガソリン代も、この暮らしがいつまで続くか分かりませんから…不安ですよね。

安藤優子:
直接的な被害に対しての負担ではなく、こういった2次的な負担は見落とされがちなんじゃないでしょうか?

清水香氏:
そうですね。被災した時、住宅が直ると再建が済んだというイメージがあるかもしれませんが、そんなことは全くありません。被災した時は、自分を支えているありとあらゆるものがなくなりますので、こまごました費用がかかります。東日本大震災の時、津波で家ごとさらわれて親子4人で被災した方は、冬は冬のお布団からお洋服から、夏になったらまた4人分すべて...と、1年中お買い物しているというお話もありました。少しイメージしていただければ、とんでもないお金がかかるというのは理解していただけると思います。

大村正樹フィールドキャスター:
そんな中、国が新たな支援として、通知を出しました。まず、従来の国の支援について見てみます。

・従来は、全壊(損壊割合50%以上)・半壊(損壊割合40%未満20%以上)の場合国からの支援があり、一部損壊(損壊割合20%以上)の場合は支援がなかった
・しかし、今回の台風15号による被害では、千葉県で全壊が101軒、半壊が1277軒、一部損壊が1万1235軒
⇒全体の9割に当たる一部損壊の家屋では国からの支援を受けられない


大村正樹フィールドキャスター:
被災したお宅の9割に及ぶ一部損壊家屋は国からお金がおりない、とても気の毒ですよね。この状況を受け、内閣府は「台風15号による住宅損壊が屋根や壁にとどまる場合でも、積極的に半壊と見なすように」と被災自治体に通知を出しました。さらに、被災自治体の負担金の9割を国が負担すると発表しました。例えば被害額100万円とした場合、国がどれくらい負担してくれるのかというと...

大村正樹フィールドキャスター:
実は、被災者が負担した100万円のうち、自治体が負担してくれるのは2割の20万円。国は、この20万円の9割である18万円を国が負担するということになります。国が18万円、自治体が2万円で、残り80万円はそれぞれのご家庭の負担。「自治体負担分の9割を国が負担」ということになります。

安藤優子:
一部損壊のご家庭は、2:8でしか補助は出ないと決まっているんですか?

清水香氏:
この被災に関してはそういう方針が出ています。でも、被災者から見ると、あるとないとじゃ本当に大違いだとは思いますが、もう一歩進めたいというところは、気持ち的にあると思います。

安藤優子:
これは公的な補助ですから、さらに自分たちがかけている火災保険による補助も加わりますか?

清水香氏:
そうです。それは全く別個に入ってきますから、合わせて利用することができます。

大村正樹フィールドキャスター:
さらにこういった大きな災害が起きた時、ご家庭の住宅ローンがどうなるのか気になると思います。

「住宅ローン」は被災してもなくならない!

・家が被災し住めなくなっても、住宅ローンはなくならない
⇒被災した住居と新たな住まいの住居費で2重負担になることも
しかし…
・支払いを遅らせることは可能!
⇒罹災証明書を各市町村に申請し、ローンの借り先に被災者であることを申し出る
・さらに住宅ローンの免除・減額の可能性もあるため、ローンの借り先に問い合わせることが大切


清水香氏:
被災すると、いろんなことをやらないといけないし、申請をしないと支援も受けられない。目の前のことをとりあえずやっていただくということで、住宅ローンの返済は後回しにしてもいいということになっています。罹災証明書をとって、借り先に持ってきていただければ、当面払わなくても大丈夫です。万が一その手続きをしなくてブラックリストに載ってしまったとしても、きちんと申し出れば打ち消してもらえますよ。

安藤優子:
事情が分かれば、温情のある対応をしてくださるんですね。

清水香氏:
まず、そこが第一歩です。その後、どうも返せそうにないというケースもあると思うんです。その場合には破産という手段もありますが、やはりデメリットもあります。破産せず手元にお金を残しながらローンの減免を相談できる仕組みがあります。そこは法律に乗っ取った制度ではないので、話し合いとなります。弁護士さんが間に入ることになりますが、その弁護士費用は国の方で持ちますから、ぜひ相談していただいたらいいと思います。なかなか知られていない制度なんですけど、とても大事なものだと思うので...。

サバンナ高橋:
相談というのは、どこに相談をすればいいんでしょうか?

清水香氏:
借り先である金融機関との話し合いになります。

安藤優子:
相談にかかる費用は国が負担してくれるということですから、結果はどうあれ、まずは相談してみるに越したことはないですね。こういうことって、被災当事者にならないとなかなか見えてこない問題だと感じました。


(「直撃LIVE グッディ!」9月24日放送分より)

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