今、身近な公園がパワーアップしているのをご存じだろうか?

横浜市旭区で9月14日にオープンする本格アスレチックパーク「フォレストアドベンチャー・よこはま」に、福岡市中央区に8月オープンした新たなグルメスポット「ハレノガーデン イースト&ウエスト」。

この異なるジャンルの2つの施設には、共通点がある。それは、公園内に新しくできた民間施設だということ。
「フォレストアドベンチャー・よこはま」は横浜動物の森公園、「ハレノガーデン」は天神中央公園の中にある施設なのだ。

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公園施設の老朽化などに伴い、民間事業者のアイデアを借りて再整備する自治体が全国で増加。都市公園の施設を管理する民間事業者も年園増え続けている。

そこで今回の「ココ調」は、民間パワーで魅力がアップし、大人気スポットに生まれ変わった3つの公園を調査する。

緑に囲まれたオシャレカフェが防災施設に

まずは、東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園へ。

横山ルリカ リポーター:
ちょっとちょっと、公園の中におしゃれなレストラン見つけちゃいましたよ!ここだけ空気が代官山!

午前7時から営業している民間運営のカフェレストラン「Mr. FARMER 駒沢オリンピック公園店」は、公園の空いていた敷地を活用して2年前にオープンした、都立公園で初めて公募で選ばれた民間事業者が運営するレストランだ。

地元の女性常連客:
今までは子どもを連れていると入れる飲食店がなかったんですけれど、こういうステキなところで息抜きできるのは、すごくありがたいです。

しかし、なぜ公園に出店したのだろうか?

取締役副社長 中澤祐介さん:
一番は、駒沢オリンピック公園が2020年の東京オリンピックでどんどん注目されていく中で、ブランドを発信する力というのは民間としては非常に魅力だなと出店を決めました。

自慢の料理では、公園ならではのメニューを開発!

店員:
お待たせしました「パワーサラダ」です。

横山ルリカ リポーター:
すご~い!

店員:
こちらはアスリート向けの良質な鳥肉やタマゴを使っていて、タンパク質がたくさん入っている料理になっています。

横山ルリカ リポーター:
なるほど…公園で運動した後に、ここでタンパク質を摂取。それで、パワーサラダ!

店員:
パワーサラダです!

さらに、敷地内の物置には公園ならではの備えも…

取締役副社長 中澤祐介さん:
災害時に、災害レストランとして開放するコンセプトもあって、そのための備蓄品になっています。

充電器や拡声器、発電機に応急処置セットなど、備蓄品は20種類以上。災害時は、防災施設に早変わりする。

横山ルリカ リポーター:
地元の方も、災害が起きた時でも少し安心できますね。

取締役副社長 中澤祐介さん:
定期的な防災訓練もやっているので、地域の方々に発信しています。

お城がテーマパークに変身!? 過去最高の集客を達成

続いては、大阪市中央区の大阪城公園へ。天守閣を中心に広がる大阪の人気観光スポットだが…

横山ルリカ リポーター:
お~! 大阪城公園やってきましたが、ショッピングモールのような光景が広がっています。今、こんなことになっちゃっているんですか!?

実は今、大阪城公園は大変身の真っ最中。

大阪市観光部 久村宗憲さん:
民間事業者に管理運営をほぼ全面的にお願いしている状況です。

全国的に珍しい「パークマネジメント」と呼ばれる事業で、公園全体の管理運営を民間事業者に委託し、天守閣をはじめ今や20か所以上の施設が民間の運営だ。

例えば、1931年に建てられた旧陸軍庁舎は、民間パワーの導入で「ミライザ大阪城」という商業施設にリニューアル。

横山ルリカ リポーター:
ここ商業施設ですよね。外観と内観がギャップありすぎます。

忍者グッズなどを扱っているお土産店「忍屋」では、手裏剣投げ体験(税込み300円)が外国人に大人気!

外国人観光客:
最高だった!(手裏剣を)いくつか買って帰りたいね。

さらに、自称・日本一おしゃれなタコ焼き店「ザ コナモン バル 利休」や「幻影博物館」では、公園にいながらマジックショーも楽しめる。

まさにテーマパークのように大きく生まれ変わったことで、驚くべき成果があったという。

大阪市観光部 久村宗憲さん:
パークマネジメント事業が始まりまして、3年連続で(天守閣が)過去最高の入館者。日本のお城でも、トップクラスの入館者数ですかね。

さらに、各施設から収益の一部を受け取ることで、大阪市は年間2億円以上の経費削減に成功している。

横山ルリカ リポーター:
つかぬことをお伺いしますが…もうかりまっか?

大阪市観光部 久村宗憲さん:
ボチボチでんな(笑)

森に泊まれる&結婚式も 広大な自然を満喫

最後は、静岡県沼津市の愛鷹運動公園へ。この一角には、1973年~2017年まで市立の青少年向け自然体験施設が建っていたが、利用者の減少などで閉鎖され、民間事業者にバトンタッチ。

「INN THE PARK(イン・ザ・パーク)」として、2017年秋にオープンした。

その最大の特徴が…

ココ調取材班:
えっ!?森の中に丸くて白いものがたくさんありますよ!

その正体は、定員2人の宿泊テント!ドーム型テントと球体型の吊りテントが森の中に全8張あり、新感覚の泊まれる公園に生まれ変わった。(1泊2食付きで税込み1人あたり1万7280円)

スタッフ 山家渉さん:
広い芝生の広場があって、街中からも離れていて、ここに目を付けました。夜は部屋の明かりがボワ~っともれて、非日常的な風景になります。

宿泊者はこれまでに6000人を突破。この日、テントに泊まりに来ていた男女の感想は?

女性:
子どもの時の林間学校を快適にしたような感じで、オシャレです。

男性:
木の上に浮いていて、妖精にでもなったような感じですね。

この施設では、ウエディングドレスの試着やワークショップなどのブライダルフェアも実施中。

さらに、民間のアイデアによって公園で挙げる結婚式も誕生し、行政も地域の活性化に期待を寄せている。

イベント見学者の女性:
こういうステキな場所で(結婚式を)やれたらいいなってイメージが湧いた気がします。これを機に、(彼氏に)提案しようと思います。

散歩や憩いの場としてだけでない、新たな魅力がつまった公園は、今後も全国的に広がりを見せそうだ。

(「めざましテレビ」『ココ調』9月13日放送分より)

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