「オレにエサをくれ!」“挙手”でアピールするアライグマが可愛い…やっぱりいっぱいもらえるの?

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  • 右前足で“挙手”してアピールするアライグマが話題
  • “挙手”しだしたのは6~7年前から、目立つ方がエサをもらえると学習
  • 飼育員「必死でアピールする姿はとてもかわいくて必見。ぜひ会いにきて 」

私たちの周りをよく観察してみると、いろいろな動物が人間とよく似た動作をしていることに気がつく。いつしか飼い主とそっくりな仕草やたたずまいをみせるペットたちが格好の例かもしれない。

編集部でも、庭先にあるブランコに掴まったり、好奇心いっぱいの様子でスプリンクラーに触るなど、まるで人間の子どものようなアライグマの姿を紹介してきた。
(参考記事:カーテン開けたらアライグマ! 庭のブランコで無邪気に遊ぶ子供たちが可愛すぎる

そして、人間のような動きをみせるアライグマは何もこれだけでない。長崎県佐世保市にある動植物園「九十九島動植物園 森きらら」でも、ある仕草を見せるアライグマが人気となっているのだ。

まずは、その動画を見てほしい。

来園客が100円でアライグマにエサやり体験をしている様子を撮影した約55秒の動画では、他のアライグマがただ見上げるだけの中、群れの中の1匹が後ろ足でピンと立ち、右前足をまっすぐ挙げる姿が確認できる。そして、動画の後半にはもう1匹、同様に“挙手”ポーズを見せている。
「ハイ!ハイ!オレにエサをくれ!」との声が聞こえてきそうな押しの強さだ。

この動画が撮られたのは、「九十九島動植物園 森きらら」。佐世保市の九十九島を眼下に臨む高台の上にあり、開花シーズンには園内をバラの香りでいっぱいにするバラ園が有名なほか、日本国内ではここでしか見られないクロハゲワシが生息するという。

そんな園内で、“アピール強め”の人間のようなたたずまいをみせるのが、カルー(10歳)とグレイ(7歳)の兄弟だ。

同園で生まれ育ったカルーが挙手のポーズを取るようになったのは6~7年前。当時からSNS上を中心に話題となっていたが、今年8月末にもその姿を納めた過去の動画がTwitter上で大きな注目を集めたのだ。そんな兄の姿を間近で見てマネしたのか、グレイも数年前から同様のポーズを始め、同じく人気を博している。現在、挙手するのはアライグマ全9匹中、この2匹だけだという。

しかし一体、カルーはなぜこうしたポーズを取るようになったのだろうか? そして、やはり他のアライグマと比べてエサにありつくことが多いのか? 「九十九島動植物園 森きらら」の飼育担当者に話を聞いた。

来園者に向かって挙手するカルー(動画より抜粋)

他のアライグマは“両手あげ”、“片手の挙手”は珍しい

ーーカルーはどんな性格で、普段はどう過ごしている?

のんびり屋でマイペース。エサへの執着はすごいですが、それ以外は寝ていることが多いです。

ーーいつからこのポーズを取るようになった?

“挙手”しだしたのは6~7年くらい前からです。


ーー通常、アライグマはこうしたポーズを取らない?

展示場は上から見下ろす構造になっているので、みんな手をあげてエサをねだっていると考えられます。しかし、他の個体は両手をあげるので、カルーの片手の挙手は珍しいです。

ーーでもどうして、カルーはこのポーズを取る?

群れから離れて、目立つ方がエサをもらえることを学習したと思われます。

鈍いため、エサを取れないことも多い

ーー目立っている分、カルーはやはりエサを獲得しやすい?

鈍いため、エサを取れないことも多いです。

ーーとすると、あまり学習しないタイプ?

目立つと投げてもらえるのは分かっているため、挙手をやめることはありませんが、アライグマは元々あまり視力はよくなく音で反応するので、2本足で立たない個体の方が瞬時に動けることもあり取りそこねるといった調子です。

ーーカルーは、エサやりの時以外、このポーズを取ることはない?

エサやりの時以外はしないです。

ーーエサやりの時はいつもこのポーズ? 別のポーズをみせることもある?

挙手に加えて、ジャンピング行動をします。

担当者「必死でアピールする姿は必見。ぜひ会いにきて」

ーーかなりの時間2本足で立っているようだが、カルーだけ特別?

現在はグレイも兄のマネをするようになっております。

右上が弟のグレイ

ーー最長どのくらいこのポーズを取ることができる?

若い頃は10秒もいけましたが、10歳になって現在は5秒くらい
でしょうか。

ーーカルーに対する反響について感想は?

正直驚いております。

ーー最後に、今回初めてカルーを知った人にメッセージを。

必死でアピールする姿はとてもかわいくて必見です。ぜひ生で会いにきていただきたいです。

カルーとグレイの兄弟アライグマだが、来園者からは「とてもかわいい」と喜ばれ、何度もエサを購入したり、遠方からたびたび会いに来るファンもいるほどだとか。

これからも年齢に負けることなく、変わらずアピールし続けてほしい。

(動画提供:「九十九島動植物園 森きらら」)

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