毎日の家事。その中でも献立を考えることに頭を悩まされている母親は多いだろう。家族に「何が食べたい?」と聞いても「なんでもいい」と言われてしまったら、さらに困ってしまう…。
そんなよくある母親の悩みについて、ある小学5年の男子は日頃から気に掛けていたようだ。そしてこれを解決する作品を作り、母親がTwitterで紹介すると一気に話題となった。
まずはその作品を見ていただきたい。それがこちらだ!
小学5年にしては幼稚だけど、うちの子が【ママを救う!献立スロットマシーン】を作ってくれました✨
私が夕ごはんを考えるのがメンドウとよく愚痴ってるのを聞いて、それを解決したいと。
このマシーンを使うと献立パターンはなんと2197。「6年間献立考えなくていいよ!」って笑#自由研究 pic.twitter.com/ma9ZRUZ7fr— えみりー (@kurikanpi) August 28, 2019
小学5年にしては幼稚だけど、うちの子が【ママを救う!献立スロットマシーン】を作ってくれました✨
私が夕ごはんを考えるのがメンドウとよく愚痴ってるのを聞いて、それを解決したいと。
このマシーンを使うと献立パターンはなんと2197。「6年間献立考えなくていいよ!」って笑
#自由研究
投稿されている画像には、紙で作ったスロットマシーンが見える。投稿者のえみりー(@kurikanpi)さんの小5の息子さんが制作したという。
そしてこのマシーンだが、幼稚と謙遜しているがそんなことはないだろう。主菜・副菜A・副菜Bの文字がマシーンの中央に横一列で並び、その下にはそれぞれのおかずの料理名が書かれた紙が棒に巻かれ、セットされている。いろいろと工夫が施されているのだ。
マシーンの棒を回すことで、主菜1品、副菜2品の計3品の献立を決めてくれるという設計となっている。
このアイデアとセンスはTwitter上でも反響を呼び、「全然幼稚じゃないですよ!優しさと才能に溢れた素敵なお子様!すごい!」「息子くん、天才だと思う。素晴らしい。」などと称賛の声があふれ、約3万8千件のリツイート、約12万件のいいねが集まっている。(9月5日現在)
夏休みの自由研究で作ったようだが、とてもお母さん思いの優しい息子さんだ。しかし、 母親であるえみりーさんはこの作品を見てどう感じたのだろうか? 使い勝手は? また制作で大変だったことはあったのだろうか? えみりーさんに詳しく話を聞いた。
実際にまわして「これは意外に使えるぞ!」と実感
――スロットマシーンを見た時にどう思った?
本当に形になって嬉しかったです。実際にまわしてみると、たしかにメニューの被りもなく、ちゃんと献立が作れることに驚きました。「これは意外と使えるぞ!」と思いました。
――息子さんはスロットマシーンをなぜ作った?
私がいつも夕ごはんの献立を考えるのが面倒だとこぼしていたからです。共働きで時間のない中で食材購入、献立づくり、調理、配膳、後片付け・・と食事にまつわる負担が重いなと感じていました。息子が、ママが「ごはん何にしよう」「ごはんなにたべたい?」とよく言っているのを聞いて、献立を考えないで済むようにできればよいのではないかと考えたようです。
――主菜・副菜A・副菜Bの品数はそれぞれいくつある?
それぞれ13品ずつです。
――主菜・副菜A・副菜Bにはどんな料理がある?
主菜:ハンバーグ・鶏の唐揚げ・チンジャオロース・豚野菜炒め・ロールキャベツ・鶏肉グラタン・お刺身・ささみフリッター・白身魚フライ・焼きサンマ・鮭ソテー・エビマヨ・ビーマンの肉詰め
副菜A:ポトフ・筑前煮・ポテトサラダ・麻婆茄子・野菜と卵炒め・タコと野菜のポン酢和え・白菜のクリーム煮・ブロッコリーとささみのサラダ・かにかまキュウリ・切り干し大根のひき肉いため・春雨炒め・冷奴・トマト煮込み
副菜B:無限ピーマン・無限ニンジン・もずくきゅうり・きんぴらごぼう・大根サラダ・カボチャの甘煮・ほうれん草のおひたし・キノコのソテー・茶碗蒸し・ミニトマトと豆腐のサラダ・ツナキャベツ・ひじき・わかめの酢の物
となります。
ーーすべてえみりーさんがいつも作っている料理?
私が作れるもののみです。メニューは基本的に息子本人と弟が好きなメニューを出し合って作りましたので、こどもたちの好きなメニューで構成されています。
ーー息子さんの好きな料理は入っている?
ハンバーグや唐揚げが好きです。
ーー逆に苦手な食材を使った料理はある?
グリンピースなど本人が食べられない食材が入っている料理は抜かしています。野菜がそれほど好きではないですが、その中でも本人が比較的好きなメニューで構成されています。(無限にんじんやカニカマきゅうりなど)
――今後品数が増えていく可能性はある?
新しくスロットを作る時はデザートのスロットを付け加えたいと申しておりました。
9月分は息子がスロットを回して献立を決定
――使い勝手はどう?
こどもが9月の献立を実際作ってくれましたが、意外と被りが少なくバランス良く30日分できました。
9月はその献立にしたがって1週間分の買い物をしましたが、先に献立が決まっていることで食材を悩まず購入することができ買い物の時間が短縮され、無駄な買い物が減りました。帰宅してからも、考えずに食材が揃っていて作れば良いだけなので、かなり時短になることがわかりました。
ーースロットのように3つがバラバラに動く?
すべてバラバラに動きます。主菜は固定であとの2つのスロットはトイレットペーパーの芯でそれぞれ作ってあり、独立して回転します。
ーーアップされているカレンダーは息子さんが実際に使って作った?
実際に息子が30回まわしてつくりました。
大反響に息子さん「嬉しかった」
ーー息子さんは工作が得意?
器用なほうではないですが、ものをつくることが小さい時から好きです。
ーー将来は何になりたいと言っている?
建築やものづくりに関わりたいようです。
ーーどんな息子さん?
人を喜ばせるのが好きで、クラスでもお笑い係などをやっているようです。
ーー息子さんは制作する上で苦労したことは何か言っている?
実際につくってみると、回転軸の位置がよくなくて箱の窓から見えにくかったり、スロットがどんどん移動してしまったり、思い通りにいかない部分もあり、試行錯誤しました。
ーー反響に息子さんはどんな反応?
とっても驚いていますが、いろんな人に良いものを作ったねと言われて嬉しかったと申しております。
お母さんを思う優しい息子さんならではのアイデアから生まれたこの作品。今回は自由研究ということだが、今後もいろいろなものを作ってお母さんを喜ばせてくれるのではないだろうか。建築やモノづくりに興味があるということなので、これからもきっと素晴らしいものを作り続けてくれるに違いない。