“最後のフロンティア”に世界が熱い視線~中国に対抗する日本の戦略は?

カテゴリ:ワールド

  • 横浜市でTICAD・アフリカ開発会議が開幕
  • 日本は3年間で約2兆円超の民間投資を後押しする考えを表明
  • 「借金漬け外交」の中国に対抗 実りある支援にするためのポイントは?

アフリカの53カ国首脳らが参加

28日、神奈川・横浜市でTICAD・アフリカ開発会議が開幕した。
日本が主導し、アフリカの開発・発展に向けた議論を行う国際会議で、7回目を迎える今回は、アフリカの53カ国の首脳らが参加した。

アフリカ開発会議が開幕

安倍首相は会議冒頭、今後3年間で200億ドル、およそ2兆円を超える民間投資を後押しする考えを表明。

安倍首相:
お約束します。3年で200億ドルという民間投資の勢いが、この先、日々新たに塗り替えられるよう、日本政府は全力を尽くします。

安倍首相

また、今後6年で、アフリカでのビジネスを推進する人材として、3,000人の養成を目指すと訴えた。
安倍首相は、この3日間で参加国の首脳など約40人と“マラソン会談”を行う予定で、個別に支援策を示し、連携強化を図りたい考え。

巨額支援で影響力を増す中国

こうした背景にあるのは、アフリカで影響力を増す中国の存在。
アフリカは、2050年に人口が世界の4分の1にあたる、およそ25億人に達すると予測されている。

「最後の巨大市場」とも呼ばれていて、世界各国からの「援助競争」が激化するアフリカ。
中でも、「一帯一路」の巨大経済圏構想を進める中国は、3年間で6兆円規模の巨額支援を行い、着実にアフリカへの影響力を拡大している。

中国によるアフリカ諸国のインフラ整備への多額の融資は、「借金漬け外交」との批判も出ていて、過剰債務に陥る国が出るなど問題となっている。

安倍首相:
アフリカほど、このフォーラムが貢献できる場所はないでしょう。なぜなら、アフリカは地球上で、最も大きな可能性を秘めた大陸だからです。

日本の政府関係者は、「これまでのように、インフラなどの支援や援助ではなく、民間の投資をどう呼び込むかが重要」だと話し、日本企業の高い技術力などを生かし、中国との違いをアピールしたい考えを示した。

実りある支援にするための2つのポイントを解説

三田友梨佳キャスター:
アフリカではある種中国の強引な手法も警戒される中、日本の支援策を実りのあるものにするためには、何が必要なのでしょうか?

ボストンコンサルティンググループマネージング・ディレクター 森田章氏:
ひとつはアフリカのインド系住民、いわゆる「印僑」との関係を強化することです。彼らは現地の産業の重要な担い手です。日本はアフリカに対して3年で200億ドルの民間投資を表明しましたが、これをインドと協力して進めることで、「印僑」との関係を強化できるポイントになると思います。そのベースとなるのが日本からインドを経てアフリカにつながる「自由で開かれたインド太平洋」構想です。インドはこの構想を支持している一方で、中国の「一帯一路」は支持していないということがあります。

三田友梨佳キャスター:
もうひとつは何でしょうか?

ボストンコンサルティンググループマネージング・ディレクター 森田章氏:
現地での人材育成です。ここでも中国との違いがあります。中国は大量の労働者をアフリカに送り込んでいるため、現地の人々にノウハウがたまらず、それがアフリカ各国の不満につながっています。一方日本は現地での人材育成を非常に重視していて、現地の産業振興につながるように「6年で3000人の人材を育成する」ということを表明しました。これまでの中国の支援は「量」が評価されていたのに対して、日本は「質」が評価されていましたが、真にアフリカのためになるような経済協力に期待したいと思います。

三田友梨佳キャスター:
そうですね。また、アフリカでは経済発展の一方で、いまだ民族対立や貧困など解決すべき問題がたくさんあります。日本としてはそうした分野にも目を向けてアフリカの発展に貢献できたらと思います。

(「Live News α」8月28日放送分)

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