「大女優お二人の生の言葉を脚本に生かした」ヴェネチアの観客の反応は…?

世界三大映画祭の1つである第76回ベネチア国際映画祭が開幕。

最新作『真実』が、日本人監督で初となるオープニング作品に選ばれた是枝裕和監督(57)が現地時間8月28日、主演のカトリーヌ・ドヌーブ(75)やジュリエット・ビノシュ(55)らと共に公式記者会見に出席した。

この記事の画像(5枚)

映画『真実』は、ドヌーブ演じるフランスの大女優とビノシュ演じる娘の確執と和解が描かれている。原案や脚本も手がけた是枝監督は…

是枝裕和:
脚本が完全に固まる前の段階で、お二人に何度もお会いして長いインタビューをさせていただき、女優という人生を送られている方たちの生の言葉を、どのように脚本に生かしていくかという作業を、継続的な信頼関係の中で数年に渡ってやってきました。その結実したものが、この『真実』です。

その後、出演者たちはレッドカーペットに登場。

是枝監督はイタリアのファッションブランド、アルマーニのタキシード姿、カトリーヌ・ドヌーブはランスのファッションブランド、ジャン=ポール・ゴルティエの 朱色と黒のドレスに身を包み貫禄を見せ、ジュリエット・ビノシュもアルマーニのセクシーなドレスで大人の魅力を漂わせていた。

会場に集まった観客からは「コレエダ!」という歓声が上がり、是枝監督の国際的な人気ぶりが伺えた。その声に応えるように、是枝監督はジュリエット・ビノシュと共に観客の元へ駆け寄り、サインのファンサービスをする場面もあった。

photo L. Champoussin ©3B-分福-Mi Movies-FR3
photo L. Champoussin ©3B-分福-Mi Movies-FR3

そして、ついにオープニング上映が開始。
カトリーヌ・ドヌーヴ演じる我儘で奔放ながらチャーミングで憎めない国民的大女優・ファビエンヌの毒舌に笑いが起きたり、母と娘の愛憎渦巻くドラマに涙したりと、観客もすっかり魅了された様子だった。

上映終了後には6分にも及ぶスタンディングオベーションが続き、是枝監督やカトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュらは満面の笑みを見せながら、割れんばかりの歓声を全身で受け止めた。

photo L. Champoussin ©3B-分福-Mi Movies-FR3
photo L. Champoussin ©3B-分福-Mi Movies-FR3

映画『真実』は、最高賞にあたる「金獅子賞」を競うコンペティション部門に出品。
是枝監督は、昨年のカンヌに続く快挙となるのか?

9月7日(日本時間8日午前2時頃)に行われる授賞式に期待が高まる。

(「めざましテレビ」8月29日放送分より)