こんなに違う! 外国人流自己アピール
この記事の画像(5枚)外国人は自己PRの達人。 真の能力の見極めが採用のカギとなる。
外国人を雇用する際の注意点として、『外国人は自己アピールがうまく、盛る傾向にある』という事をみなさんよく耳にするのではないでしょうか。
謙虚で奥ゆかしい事を美徳と掲げる日本人にはそう見えてしまう事も多々ありますが、これには少し語弊があると言えます。
外国の職場では、自信がありスマートな姿勢が評価される一方、奥ゆかしさにポイントを置く文化はありません。
外国人は自分のできる事、能力、経験を惜しみなく披露します。特に話を盛っているという訳ではなく、自分という人材がその職場でどう役立つかを率直にアピールするのです。
また、彼らは前職の会社のマイナス点をあえて述べたりもしません。
海外では、過去にビジネス関係にあった人たちを悪く言う事はあまり良い事と捉えられないためです。
“会社が倒産してしまった”、“残業手当や有給休暇をもらえなかった”、“嫌な雰囲気の人がいた”、など、退職を決断する理由がたとえ会社側にあったとしても、自分から率先してネガティブな面を話す事はありません。
これは、自分自身を誇張して話しているのではなく、暗くジメジメと捉えるよりサラッとポジティブでいようと努めているだけなのです。私情を挟まず、テキパキと仕事をこなす事が重要とされている文化ならではないでしょうか。
外国人は“曖昧な自己アピール”はしない
一方で、日本人の求職者によくある特徴でも外国人には見られないものがあります。
それは、日本人の自己アピールでよく聞かれる、「頑張ります」「努力家です」「人一倍やる気はあります」といった曖昧なアピール方法です。
職場でやる気のある姿勢を見せることは重要ですが、客観的な指標で評価することが難しい事ではあります。
例えば日本で評価される残業は「やる気」ではなく、「仕事を効率よくこなせない」と捉える傾向にあるのも事実です。
多国籍の人たちと働くことに慣れている人はこういった文化や価値観によって左右されやすい自己評価の方法はとらないことにも納得がいきます。
より多くを聞きだすために
面接時には、あまりにも肩苦しい雰囲気で、用意された質問事項を淡々と聞いていくよりも、その時々の回答によって話を進めていく事も1つの手です。
例えば相手の回答にあった事柄で、採用側が知りたい情報と関連付きそうなポイントがあればそこを軸に話を繋げていきます。
時には短い世間話を挟むことによって人柄も垣間見ることができるかもしれません。
機械的ではなくこのように臨機応変に質問事項と話題を変更していきながらオーガニックに面接を進めていきましょう。
そうする事で得られる物がだいぶ変わってくるというところも外国人採用の際には心得ておきたいポイントです。
「事前に用意してきたお決まりの就職模範回答しか聞き出す事ができなかった」「本当のところどういう人なのかわからなかった」といった面接失敗に陥る事も回避できるでしょう。