オーダーメイドで悩みを解決する高級シャンプー

髪の痛みが気になる、夏。

様々な種類が販売されているヘアケア用品だが、そんな中「自分専用シャンプー」が注目の的となっている。

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髪の悩みは人によってバラバラな上、使ってみないと自分に合っているかがわからないシャンプー。

各社も色々な悩みやニーズに合わせたヘアケア用品を多数販売しているが、その結果「種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからない!」という状態に陥ってしまっているのだ。

女性客A:
(シャンプーは)匂いや髪の毛の触った感じで決めています。

女性客B:
私、常に探してます。買いに行ってすごく時間かかっちゃうんですけど、裏を見て成分とか…一回使ったら変えて、美容師さんに聞いてっていうのをずっと繰り返しています。

こうした中、じわじわと人気がでてきているのが自分の髪に合った成分を配合した「パーソナライズシャンプー」。2019年4月に参入したのがヘアケアブランド「ボタニスト」だ。

販売するパーソナライズシャンプーは1本約5000円という高級品だが、購入したお客さんは…

女性客A:
それで自分に合ったものができるなら、試してみたいなと思いますね

女性客B:
一回試してみたい、使ってみないとわからない。しっくり来たらチャレンジするかも

「ボタニスト」がこだわったのは「自分に合ったシャンプーを簡単に見つけられるようにする」という点。

パソコンやスマートフォンから髪の悩みや、スタイルなどについての簡単な質問に答えるだけで、自分専用のシャンプー・トリートメントを見つけられるという。

I-neマーケティング本部 藤岡礼記本部長:
9つの質問に約2分お答えいただければ完了するのですが、たとえば髪質や髪のクセ、頭皮のにおいなどですね。こういった質問をすべてお答えいただいて約2000通りの中から、その方に合った最適なひとつを独自のシステムで絞り込むというのがこのパーソナライズサービスです


こうした「自分専用」の商品が生まれる背景には、「ニーズの多様化」があるという。

「なめらか」「しっとり」など、すでに4種類の目的別のヘアケア商品を販売しているボタニスト。

しかし、ボリュームアップを目的としたシャンプーに、真逆のボリュームダウンを目的としたコンディショナーを組み合わせるというような、違う組み合わせで購入する消費者が少なくとも毎月2000人以上いることが判明。ニーズがこれまでの枠を超え、複雑に多様化していることがわかったのだという。

情報化が発達し、消費者のニーズがますます多様化するこれからの時代…製造業の未来とは、どのようなものになっていくのだろうか?

I-neマーケティング本部 藤岡礼記本部長:
これからどんどんテクノロジーが発達して生産技術も発達すると、自分が欲しいものが欲しいときに、欲しい内容で届く時代がいずれ来る。これまでは「みんなが使っている同じもの」を使う安心感や、そういった大量生産によって「安い価格で求めやすい」といったところのニーズがあったものから、どんどん「自分に合った自分だけの商品」、そういったところの欲求のステージが上がっていっているのかなって思います

“適正な値段”が変われば“未来の働き方”も変わる!?

ひとりひとりに合った、“オーダーメイド”を求めるユーザーが増える時代。

Live News αのスタジオでは、その動きが「適正な値段」のあり方や「未来の働き方」にも影響するのではないかと分析…

コメンテーター・山崎亮氏:
以前、専用の石鹸を作ってもらったことがあります。相当手間をかけて、きっちり作ってくれていてとても嬉しかったんです。そういうことって、たとえば今5000円のシャンプーって「ちょっと高いかな」って思われるかもしれないんですけれども、きっちりと手間をかけて作ってもらったモノに、しっかり対価を払っていくということ、ひょっとしたら「適正な値段」というのはそのあたりにあるのかもしれないなと、そういうことを感じたりしますね

三田友梨佳キャスター:
「パーソナライズ」の波は、今後どうなっていくと感じますか?

山崎亮氏:
たとえば「適正な値段」というのをきっちりと把握する消費者が増えてくれば、消費者にとっても満足ですし、これがひょっとしたら働き方の新しいあり方ですね、顧客の方々にも感謝されますし、しっかりとした対価も得られる。そういう働き方にまで広がっていく可能性があるのではないかな、という気がします

三田友梨佳キャスター:
実店舗に行かなくても、簡単に自分に合ったものが選べる時代、ますますこういった試みが広がっていくのかもしれません

(「Live News α」8月15日放送分より)