国内最高齢のラッコ
金沢から車で1時間半。石川県七尾市能登島にある「のとじま水族館」。
年間50万人が訪れる水族館のウリは中部地方で唯一のジンベエザメとイルカの触れ合い体験。
子供から大人まで幅広い人気を集めるのとじま水族館で今回スポットを当てたのは…
秋末械人アナウンサー:
今回紹介するのはこの1頭のラッコ「ラスカ」です
ラッコ館で飼育されているメスのラッコ「ラスカ」。あいくるしい仕草で多くの来館者から人気を集めている。
可愛く見えるラスカも今年で推定24歳。人間に例えると90歳を超えるおばあちゃん。国内で最高齢のラッコだ。
ラスカがのとじま水族館にやってきたのは今から20年前。当時はラスカを含め4頭が飼育されていた。
繁殖に成功しラスカに赤ちゃんができたこともあったが、すぐに死んでしまい現在残っているのはラスカだけ。
実は今、国内のラッコの数が激減している。これまで、アラスカなどから輸入されていたラッコだが、約20年前、絶滅の恐れがあるとして、輸入にストップがかかった。
繁殖が難しいこともあり、ピーク時には122頭いたラッコも現在は国内に8頭のみ。のとじま水族館の他、三重の鳥羽水族館、和歌山のアドベンチャーワールドなど日本では現在、6つの施設でしか見ることができない。
とても貴重なラスカ。国内最高齢ということもあり、飼育する上で気をつけていることがある。
秋末械人アナウンサー:
今何をやってるんですか?
のとじま水族館 渡部悠平技師:
ラスカのご飯を切っているところで、スルメイカを切っています
秋末械人アナウンサー:
よくイメージするラッコのお腹で割ったりっていうのはないんですか?
のとじま水族館 渡部悠平技師:
昔はやっていたんですけど、今はラスカはおばあちゃんラッコなので、イカを切って細かくしてあげている
ラスカのエサはイカにタラ、サケ、ホタテといった魚介類。高齢のラスカが食べやすいよう、切るサイズが細かく決められている。
秋末械人アナウンサー:
僕らも好きな物ばっかりですね
のとじま水族館 渡部悠平技師:
結構いいものを食べていて、のとじま水族館でも1番食費がかかっている動物です
そんなラスカのお食事タイムは館内でも人気のイベント。飼育員が手渡しするエサを受け取って食べるあいくるしい仕草にお客さんは釘付け。
見に来た子供:
可愛かった。かじっていた
見に来た子供:
歯がとがっていて、結構がぶがぶ食べていて、迫力があった
今年4月の誕生日イベントには全国各地からお祝いのメッセージが寄せられたラスカ。20年経った今も、その人気は健在だ。
秋末械人アナウンサー:
ラスカは本当に多くの人に愛されているんですね
のとじま水族館 渡部悠平技師:
これからも長生きしてもらって、多くの方々に愛され続けるラッコでいてほしい
館内の人気者はきょうも元気にお客さんを待っている。
(石川テレビ)