マンモスの鼻に仔イヌ…世界初公開の5点が集結

夏休み真っただ中、各地は観光客で混雑しているが、東京で一際賑わいを見せる場所がある。

東京・江東区にある日本科学未来館の前にできた大行列。この日の最高気温は35.6℃と猛暑日になる中、一体何を目的に並んでいるのか?

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女性A:
すぐにでも生き返りそうな感じでビックリしました

女性B:
4万年前の毛とか、まつげまで残っているのがすごいなと思いました

女の子A:
マンモスがかっこよかった!

そう、日本科学未来館では「マンモス展ーその『生命』は蘇るのかー」が開催中。

ロシアで発掘された世界初公開の展示5つが目玉だ。

3万2700年前のマンモスの鼻や…

1万2450年前の仔イヌ

9300年前のユカギルバイソンなど、本物の標本が世界最大規模で展示され、スタートから2カ月で10万人以上が来場、男女問わず幅広い年齢層で賑わっている。

そこでめざましテレビの「スゴ撮」は、大人気の「マンモス展」に多くの人が訪れる理由を調査してみた。

目玉はユカギルマンモスの頭 「毛」を触れるコーナーも

今回の目玉展示のひとつが、1万7800年前のユカギルマンモスの頭

井上清華アナウンサー:
うわ~大きい!毛がフサフサしていますし、皮膚の感じもよくわかりますね。本当に動き出しそうです。

頭部に生えている毛や目の周りのリアルな皺、そして立派な牙までしっかり残っている。

この展示を目的に来たというお客さんも多く…

女性C:
愛知万博で見たのが記憶にあって…

男性A:
あの(愛知万博の)時は、下が動く歩道で3秒くらいしか見られなかったので。3時間ぐらい並んで…

このマンモスは2005年の「愛・地球博」でも展示され、当時700万人が見たのだが、動く歩道に乗って見る鑑賞スタイルだったため、じっくり見ることができなかったという。

しかし、今回は立ち止まって自由に見ることができるため、久しぶりに見に来たというお客さんも多いのだ。

中には、左右に加えて背伸びをしつつ、しゃがんで下から、そしてもう一度左から…と様々なアングルからじっくりと鑑賞している人もいた。

また子どもたちの姿も多く、「夏休みの自由研究のために来た」などと展示を見ながらイラストを描いたり、メモを取ったりと楽しくお勉強していた。

特に子どもたちに人気なのが本物のマンモスの毛だ。箱の中に入ったマンモスの毛を直接触って、1万年以上前の世界を体感することができる。触ってみた子ども達の感想は?

女の子B:
固い!

女の子C:
固い!

男の子B:
針金みたいな感じ…

また、展示のマンモスだけがお目当てではない人もいるようで…

女性D:
梶(裕貴)さんが音声ガイドをやってらっしゃるということで、それも聞きにマンモス展行きたいねって話になりました

マンモス展の音声ガイドは、めざましテレビの8月のマンスリープレゼンターでもある声優の梶裕貴さんが担当。音声ガイドの美声を目的に来ているお客さんもいる。

梶裕貴(音声ガイド):
オスのマンモスの牙は、年をとればとるほど、ぐ~っとねじれていきます。これがマンモスの大きな特徴のひとつ。かっこいいですよね

さらに、マンモスの細胞をよみがえらせようという研究内容も展示。

男性B:
学生時代に舌がんの研究をしてまして。

女性E:
ちょっと研究に近いことをやっています。

男性C:
医者なので、病気の研究を。

そのため、細胞や生命学など、各分野の研究者も多く来場。自分たちの仕事などの参考にしているという。

氷点下20℃の「冷凍展示」内部に潜入!

マンモス展の来場者の約1割は外国人だというが、その魅力は何なのか?

ニュージーランドからの来場者:
日本のテクノロジーはすばらしいね

オーストラリアからの来場者:
母国では、このような冷凍展示は見たことないわ

外国人のお客さんが驚いていたのは、日本の技術力を駆使した「冷凍展示」だ。

実は、マンモスや動物たちは保存状態を保つため、氷点下20℃以下の冷凍庫の中に入っている。普通であれば温度差でガラスが曇ってしまうのだが、日本の技術力により、曇らないガラスが使われている。

そんな氷点下20℃以下の冷凍庫の中に井上清華アナウンサーが特別に入らせていただくことに。ガラスの内側から展示を観察した。

井上清華アナウンサー:
(息が)白いです。うお~さっむい!

日本科学未来館 シェン・チェンチェンさん:
頑張ってください!

まずは、世界初公開となる4万2000年前の仔ウマ。2018年の夏に発掘され、生後数カ月のものと見られている。

一般には見られない角度から見た感想は?

井上清華アナウンサー:
やっぱり間近だと、皮膚感とか毛の感じとか、本当にリアルに見られますね。正面からは見られない裏側、背中もしっかりと見ることができます。背骨やたてがみもしっかりあります

そして、1万7800年前のユカギルマンモスの裏側はどうなっているのか…

井上清華アナウンサー:
後ろすごいですね。これ全部ここが骨で、この周りが皮膚?

日本科学未来館 シェン・チェンチェンさん:
はい。皮膚厚いですよね

井上清華アナウンサー:
皮膚厚~い!

日本科学未来館 シェン・チェンチェンさん:
これは毛穴です。

井上清華アナウンサー:
本当だ!毛穴がよくわかります。

大きな窓のついた特別冷凍展示室を作れるのは、世界でも日本だけだという。

一部、撮影可能なエリアもあり、大人気のマンモス展。比較的ゆっくり見ることができる時間帯は、昼前と午後3時以降だという。みなさんも独自の目線で、じっくり展示を楽しんでみてはいかがだろうか。

企画展は11月4日まで開催され、福岡・名古屋・大阪にて巡回展開催を予定している。

ユカギルマンモスの裏側
ユカギルマンモスの裏側

(「めざましテレビ」『スゴ撮』8月12日放送分より)