現物の80分の1のサイズ
7日、世界最大の屋内型ミニチュアテーマパーク「SMALL WORLDS TOKYO」が2020年春、東京・有明にオープンすると発表された。展示されるミニチュアのほとんどは、現物の80分の1のサイズ。
この記事の画像(10枚)約8,000平方メートルの屋内施設に、関西国際空港やスペースセンターなど、7つのエリアを設けている。
人気アニメ「エヴァンゲリオン」の中に出てくる、第3新東京市の街並みを再現したエリアは、街の明かりから、お店の看板まで、細かいところも精巧に作られている。
ミニチュア車は自動運転技術で走行
このテーマパークの特徴は、IoTを駆使したところ。
ミニチュアの車が街を自動で走行するほか、車や道路などに搭載されたセンサーによって、前の車にぶつかりそうになると自ら停止する、自動運転の技術が使われている。
さらに、この施設には、見て楽しむだけではない、もう一つの特徴が。
それは、展示物の中に住んで楽しむというもの。
自分のフィギュアを作り住民として体験
来場者が3Dスキャンで自分のフィギュアを作り、住民として好きなエリアに設置できる、新しいテーマパーク体験を目指す。
動くミニチュア世界の中で、没入感を売りにしたこのテーマパーク。
オープンの狙いについて、近藤正拡代表取締役は、「ミニチュアは24時間動かしっぱなしにするので、ニーズがある時間帯まで開業していきたい。東京に夜のエンターテインメントがあまり多くない。外国人の方はどちらかというと、夜の時間帯に動かれる。外国の方にも受け入れられるコンテンツを作っていこうと」と話した。
テーマパークとして日本の強みを広くアピール
三田友梨佳キャスター :
こうしたミニチュアの世界は海外にもあるようですが、日本での開業はいかがでしょうか?
経営コンサルタントの森田章氏:
この領域のテーマパークはむしろ日本が先んじてやるべきだと思う。動くミニチュア世界というのは日本の強みを効果的に見せることができますし、延いては産業振興にも繋がっていくのではと思います。
三田友梨佳キャスター :
日本の強みをアピールできるような場になるということですか?
経営コンサルタントの森田章氏:
そうですね。例えば技術を展示会などで披露してもそこに足を運ぶのは関係者が中心。ところがこうしたテーマパークというのは、日本の強みをインバウンドも含めて広くアピールすることができる。
日本の強みが何かというと、一つはテクノロジー。
伝統的なモノとしては小型化というものがあると思いますが、既存のものをミニチュア化していくのは設計を一から考え直す必要があって、それを精巧なものに仕上げていくということはもともと得意だということ。
加えて新しいものとしてはIoTがあります。今回動きなどを演出するためにはIoTと高度な制御技術を融合させていく必要がある。
もう一つはコンテンツ。特にアニメということになりますが、アニメの世界観を舞台にすることでこれまで技術とは無縁だった層を引き込むことができるということ。
技術を持つ企業としても、エンターテインメントと連携していくことで新たな事業機会を見つけることができるのではないかと思います。
(「Live News α」8 月7日放送分)