沖縄ならではのアイスに注目集まる!

沖縄の豊かな自然に育まれた海ぶどう。
プチプチとした食感が特徴で、観光客にも人気の海産物だ。

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実はいま、この海ぶどうを使ったある商品が注目を集めている!
その名も「海ぶどうアイス」。

海ぶどうの粒がアイスにそのまま練りこまれていて、塩ミルク・シークァーサー・ちんすこう・イナップルという4つの味が楽しめる。
そのお味は…?

沖縄テレビ 稲嶺羊輔アナウンサー;
この塩気がアイスと 絶妙にマッチしていて美味しいですね。
なんといってもこのプチプチですね、食感が最高です!

海ぶどうの「食品ロス」を何とかしたい

この驚きの組み合わせ、どんな経緯で誕生したのか。

糸満市にある「日本バイオテック」では、海に面した養殖場で年間およそ13トンの海ぶどうを生産していて、その多くは生食用として出荷される。

日本バイオテック 営業統括部長 山城由希さん;
茎から粒が全部繋がっているんです、長く繋がっていて。摘み取りをしたら製品になるものと同じぐらいの量が出るんですよ、この茎が。
これってもったいないよね、もっと何か使えるよねって。

海ぶどうアイスに使用されるのは、生食用としては提供できない粒が小ぶりなものや、茎がついた状態の海ぶどう。
これまでは年間約2トンが余剰分として廃棄されていたそれらの、新たな活用方法として生まれたのが、海ぶどうアイスだった。

日本バイオテック 営業統括部長 山城由希さん;
フランス料理のシェフに、「海ぶどうをどんな風に使えますか」っていう風に持って行ったところ、アイスにちぎって入れてくださったんですよ。
こんなことできるんだと私もびっくりしちゃって、その時に。

試行錯誤の1年を経て、アイス誕生!

海ぶどうアイスの製造を担うのは、名護市でマンゴーなどの栽培などを行っている「ぐしけんファーム」。
10年ほど前に、色や形が基準に満たない規格外のマンゴーをアイスに加工する技術を確立した。

海ぶどうのロスを無くしたいと模索していた日本バイオテックからの依頼を受け、およそ1年間の試行錯誤を経て商品化にこぎつけた。

ぐしけんファーム 具志堅興一 代表取締役;
塩辛すぎると大変ですし、甘すぎるのもイメージを崩すっていうことで。
海ぶどうの味を活かすレシピをどうやって作るかっていうのが非常に大変だったのは覚えています。

製造は最小限の設備でスタッフ1人が行い、コストを抑えつつ少数の発注にも柔軟に対応している。

ぐしけんファーム 具志堅興一 代表取締役;
アイスにする一番のメリットっていうのは,やはり作る段階では大変なんですけど、アイスクリームっていう商品になった時点で長期保存が出来るっていうのと、品質が損なわれないので。冷蔵庫にあれば。

プチプチとした食感がそのまま活かされた海ぶどうアイスは口コミで広がり、昨年度はおよそ6000個を売り上げた。
その結果、「日本バイオテック」では食品ロスの2割削減に成功した。

日本バイオテック 営業統括部長 山城由希さん;
海ぶどうって1週間しか賞味期限がないんですよ、フレッシュなものですと。やっぱり生産者って、自分たちのものを本当にロスがないように全部使いたい。
色んな多くの方に食べていただきたい、見ていただきたい、知っていただきたい。

「海の恵みを余すことなく提供したい」という生産者の想いから生まれた海ぶどうアイス。
暑い夏にご賞味あれ!

(沖縄テレビ)

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