「初めての卵かけご飯」覚えていますか?

子どもの頃は「早く大人になりたい!」と思っていた人も多いだろうが、「食べたことない!」「見たことない!」が世の中にあふれている子どもの頃しか味わえない「初体験」の驚きは何物にも代えがたい。

そんな「初体験」の感動をぶつけた、とある6歳児の絵が、今Twitterで話題になっている。



この記事の画像(6枚)

「今日生まれて初めて卵かけご飯を食べた6歳児が『おいしくてかんどうした』といって描いてた絵。光り輝いている」

描かれているのは、シンプルなお馴染みメニュー・卵かけご飯
投稿者のジュン(@fkjk)さんによると、この絵は6歳の娘さんが「生まれて初めて食べた卵かけご飯」を描いたものだというが…目を引くのはその色使い!
ごはんの上に乗った卵は黄色やオレンジ色ではなく、日の出のようなキラキラの金色に塗られている。

その輝きに、金箔を使った絵画が有名な画家・クリムトを連想する人も現れ、タイムラインは“名画”の鑑賞会に。
「子どもの“感動力”って大人には真似できない」「初めて食べるものはキラキラしているのかも」と心を動かされたユーザーたちから、10万件近い「いいね」が寄せられた。(8月7日現在)


果たして「初めて卵かけご飯を食べた瞬間」を覚えている人は一体どれだけいるだろうか…
そんなことも考えてしまうが、この「美味しかった!」という感情がたっぷり詰め込まれた絵を見返せば、きっと感動がよみがえってくるに違いない。

ぜひそんな「初体験」を閉じ込めたアートがもっと見たい…さっそく、投稿者のジュンさんにお話を聞いてみた。

「美味しくて感動したもの」を描いたのは初めて

――改めて、この絵を見た感想を…

「キラキラして面白い絵だな~」と思ってTwitterにアップしてみました。その後、これを見た皆さんから「日の出のよう」「クリムトみたい」などと様々な感想をいただいて、「そういう捉え方もあるのか!」と気付くことができました。

――娘さんは、いつも「感動した初体験」を絵で表現している?


面白かった出来事や楽しかったことなどを絵で描くことはありましたが「美味しくて感動したもの」を描いたのは初めてです。もっといろいろな料理を作っていたんですけど、まさか何気なく出した卵かけご飯にここまで感動するとは予想できませんでした。



実はこの“キラキラ卵かけご飯”は、「美味しくて感動した体験」第一号の絵だったそう。
食卓に出したお母さんもびっくりの好反応だったとのことで、その衝撃のおいしさに思わず絵筆をとってしまったのだろうことが分かった。

保育園や家で絵を描くときは「机にじっと座って、1時間くらい身動きせずにすごい集中力で描いています」という娘さん。
普段は「こんな食べ物や飲み物があったらいいな…」という想像上のグルメを描くこともあるということで、“小さな画伯”のこれまでの作品を見せていただいた。

「ねこのオムライス」
「ねこのオムライス」
「こうきゅうホテルの、すごくおいしいもの」
「こうきゅうホテルの、すごくおいしいもの」

こんな形のオムライスがあればいいなと思って描いたという「ねこのオムライス」に、豪華なケーキやビッグサイズのメロンソーダなど、高級ホテルで出てくる美味しいものを想像した「すごくおいしいもの」

さらに、お母さんが疲れている時に飲んでいるコーヒーから発想した、飲むとハート型のライフが回復して元気になる「コーヒー」など、どれもかわいらしい作品だ。

「のむと、ハートが5つかいふくするコーヒー」。コの字が反転しているのもカワイイ
「のむと、ハートが5つかいふくするコーヒー」。コの字が反転しているのもカワイイ

「日本人の“卵かけご飯愛”を感じる反響です」

――大きな反響がありましたが…

「たくさんの人が見てくれたよー」と伝えたら「へー」という反応でした(笑)。
絵は保管しているので大きくなったら改めて見せてあげたいと思います。その時の感想が楽しみです。(ただ、空きスペースに既に別の落書きをたくさんしてしまっています…)

娘の絵をきっかけに、多くの方々がご自身の卵かけご飯の思い出や「子供の頃に感動した食べもの」についてリプライや引用RTで送ってくださり、心動かされました。
また、これだけの反響があったことから、日本人の卵かけご飯愛も改めて感じることができました。日本でしか卵かけご飯を食べられないということも、皆さんのリプライで初めて知りました。
娘も卵かけご飯に目覚めたところなので、これからもずっとおいしく食べていってほしいと思います。

「日本人の卵かけご飯愛」を感じさせた絵をもう一度…
「日本人の卵かけご飯愛」を感じさせた絵をもう一度…

記憶にしっかり刻まれただろう「かんどうするおいしさ」。
これはきっともう一度食べたい!とリクエスト攻めに遭っているに違いないと思ったのだが…


――ちなみに、この絵を描いてから卵かけご飯は…

食べたい!と言っています。でも、その直後にお米を切らしたり、週末に旅行に行ったり、賞味期限間近のパンやタラコなどを消費しなければいけなかったりでリクエストにまだ応えられていません…


実はリアルな“おうちごはん事情”で、まだ人生2度目の卵かけご飯は食べていないという娘さん。
子どもの感性に驚かされた「初体験」を捉えた絵だったが、次はどんな料理にキラキラした感動を覚えるのかも楽しみだ。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。