自殺に殺人…3年連続で生徒が死亡 埼玉の中学校で何が?

カテゴリ:国内

  • 同級生を刺殺した疑いで逮捕された男子生徒が通う所沢市の中学校で死亡事案が続発
  • 2件の自殺原因は未だわからず…専門家は「再発防止には特定が重要」と指摘
  • 「当該中学校に何らかの問題があるのでは」教育委は調査を継続する考え

2件の自殺原因「まだ特定できていない」

埼玉県の中学校をめぐって明らかになった驚きの事実。

7月29日、所沢市教育委員会が市内の同じ中学校で、生徒の死亡事案が3年連続で起きていたことを明らかにしたのだ。

2017年と2018年に自殺が2件。そして今年7月5日には、中学2年の男子生徒が同級生とテスト勉強中に刃物で複数回刺され、殺害された事件が発生。

中学校の校長:
仲良かったんだろうという認識はあります。

同じ中学校で3度も起きてしまった悲劇。これに対して教育評論家は…

教育評論家 武田さち子さん:
3年連続で、しかも3人(死亡)というのは私も初めて聞きます。

最初の死亡事案は2017年7月。
所沢市の西武池袋線の踏切内に中学1年の男子生徒が侵入し、列車にはねられて死亡する事故が発生。後に自殺だったことが分かっている。

その原因は何だったのか?

学校側を取材すると、「公表に関しては市の教育委員会に一任しています」とのコメントが返ってきた。
一方、市の教育委員会は「自殺原因はまだ特定できておりません」としている。

自殺直後に第三者委員会を設置したものの、2年経った今も自殺原因が特定できていないという教育委員会。こうした中、わずか1年後に再び悲劇が起きてしまった。

昨年7月、同じ中学に通う1年の男子生徒が、所沢市の高層住宅から飛び降り、自殺していたことを、今年7月29日に教育委員会が公表した。

しかし、会見では…

所沢市教育委員会:
自死の原因については、特定できていないところでございます。中間報告で、「担任は生徒と同じような立場で泣いたり怒ったりしている。幼さがあった」という指摘がございました。

この事案でも、第三者委員会を設置したものの自殺原因の特定までには至っていないという。

「再発防止には自殺原因の特定が重要」一方で調査が難航するケースも

では、一般的に子どもの自殺原因の特定にはどれほどの時間を要するのか。自身も第三者委員会で委員を務めたことがある、教育評論家の武田さち子さんに聞いた。

教育評論家 武田さち子さん:
3年近くかかるところもあります。検証している途中で、もっとこれは調べないとならないと思うようなことが出てきたりすると、やはり長引いてしまうということがあります。

また、武田さんが取材した第三者委員会の実態についてのデータによると、子どもの自殺をめぐり、把握しているだけでも2013年からの6年間で94件の第三者委員会が設置された一方、うち20件で遺族が調査のやり直しを求めているという。

その理由は何なのか。

教育評論家 武田さち子さん:
仕事を持っている方が委員になっていますので、(学校問題の)専門家が入っているとは限らない。調べてもいじめが見つからないという場合もあります。

第三者委員会がうまく機能せず、時間がかかるケースもあるという自殺原因の特定。さらに、原因特定が長引くことによる負の連鎖もある。

これは、7月29日の会見で武田さんが問題視した発言だ。

所沢市教育委員会:
1年目の事案があった際から、色々な取り組みを行って再発防止に努めている中で2件目があり…

「最初の自殺事案の再発防止を進めている最中に昨年の自殺が起きた」と説明した教育委員会について、武田さんは次のように指摘する。

教育評論家 武田さち子さん:
(2017年の自殺原因の)結論が出ていなければ原因も分からないわけですので、再発防止を具体的にしているのか、非常に疑問です。最初の自殺できちんと調査・検証がされていれば、もしかしたらその後の2件は防げたのではないかと思います。

再発防止には、自殺原因の特定が何よりも不可欠だと語る武田さん。

そして今年7月5日、中学2年の男子生徒が同級生に刃物で複数回刺され、殺害される事件が発生。

同じ中学校で、生徒の死亡事案が3年連続で起きたことに対し、教育委員会は次のように述べている。

所沢市教育委員会:
当該中学校について何らかの問題があるのではないかという考えのもとに調査をしていかなければならない。

原因の早急な究明と再発防止策が待たれる。

(「めざましテレビ」7月31日放送分より)

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