「京アニ放火」被害拡大の元凶 なぜガソリンは誰でも買えるのか?

カテゴリ:国内

  • ガソリンは炎が急速なスピードで広がっていく!
  • 従業員のいるガソリンスタンドなら、誰でも購入可
  • 「凶器」と認識を改め、規制検討の時期では?

「京アニ放火」以外にも、ガソリンが凶器と化した事件が!

オオシバくん;
京都アニメーションの放火事件では、ガソリン購入を規制すべきではないかとの意見も出始めているよね?

平松デスク;
そうだね。確かに、過去にもガソリンが放火事件に使われて、多くの人の命が失われている。
僕も現場に行ったから覚えているけど、2001年 青森県の武富士弘前支店で起きた放火殺人事件でも、ガソリンが主成分の油がまかれて火が付けられ、5人が亡くなった。
この事件を起こした小林光弘・元死刑囚は、すでに死刑が執行されている。
最近では、2015年に神奈川県内を走行中の東海道新幹線で起きた放火事件。
犯人の男は、自らガソリンをかぶって火を付けて、焼身自殺を図り、それに巻き込まれた女性客3人が亡くなったんだ。
この時の新幹線車内の防犯カメラには、一気に広がっていく火炎と煙が映っていたと聞いたよ。
実は、ガソリンは着火と同時に、通常とは比較出来ないくらいのスピードで炎が広がるんだ。
僕も、3年前にある消防施設で、ガソリンによる火災実験に立ち会ったことがあるんだけど、まぁ炎の勢いが強くて、とても近づけないぐらいだったよ。
この他にも、多くの放火事件でガソリンが使われている訳だから、まさにガソリンは凶器だと言えるかもね。

ガソリン購入時に、身分証提示や使用目的申告は不要

オオシバくん;
そんな凶器になるようなガソリンを、誰でも簡単に買うことができるの?

平松デスク;
そうなんだ。現在の消防法令では、専用の金属製の携行缶を持っていれば、従業員がいるガソリンスタンドであれば、60リットルまで購入することができる。
その際、身分証提示や、何に使うかの使用目的の申告などは義務づけられていない。
プラスチック容器ならば10リットルまでしか買えないし、従業員のいないセルフのガソリンスタンドでは、車に給油する以外は購入できないことになっているんだけども…まぁ、それでも比較的 誰でも簡単にガソリンを買うことができると言えるね。

日々の生活に、ガソリンを必要とする人は多いが…

オオシバくん;
そんな危険なものならば、もっとガソリンの購入を規制すべきなのでは?

平松デスク;
それはそうなんだが、ガソリンというのは、意外に我々の生活に身近なものなんだよね。
例えば、もしものために自分の車に予備のガソリンを積んでいる人も、結構いるでしょ。
さらには、都市部に住んでいると気づきにくいけど、発電機、草刈り機、芝刈り機、農業機械、除雪機など、農作業をしたり、寒冷地に住む人には、欠くことが出来ない身近な機械にも、ガソリンは使われてるんだ。
そんな身近なものに規制を課すのは、なかなか理解を得られないし、反発も大きいと思う。
一方、爆薬の原料となり得るような、特殊な薬品であれば話は別で、実際、身元確認などは義務づけられている。
そう考えると、ガソリンについても、ここまでガソリンを凶器とする事件が相次いでいるんだから、何らかの規制が必要な時期に来ているのかもしれないね。
しかも、やるならば国が率先して、しっかりした制度を作るべきだと思うよ。

【解説:フジテレビ 社会部 平松秀敏】