発射視察の金正恩氏 韓国を批判

北朝鮮メディアは、金正恩委員長が25日に「新型戦術誘導兵器」の発射を視察したと報じた。
25日に発射された2発のミサイルを指すと見られる。

26日付けの労働新聞は、打ち上がる飛翔体とそれを視察する金委員長の写真を掲載し、「戦術誘導弾の低高度の飛行軌道の特性と威力を確認した」と報じた。

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この飛翔体について韓国軍は、5月に発射されたミサイルと類似しているとした上で、ロシア製の短距離弾道ミサイル「イスカンデル」と特徴が似た、新型の短距離弾道ミサイルとの分析を明らかにした。

また、視察の際、金委員長は韓国を名指しして「“平和の握手”を演じる一方で軍事演習を強行するという異常な二面的態度を見せている」と強く非難し、来月の米韓合同軍事演習を中断するよう要求したという。

その一方で、アメリカへの直接的な批判は避けている。
韓国メディアは、非核化を巡る米朝実務者協議の再開を前に「慎重な姿勢が見られる」と指摘している。

日米・日韓外相が電話会談

こうした中、河野外務大臣は26日午前、アメリカのポンペオ国務長官、韓国の康京和外相と相次いで電話会談を行い、北朝鮮のミサイル発射に関する情報を共有し、緊密な連携を続けていくことを確認した。

フジテレビ能勢解説員が分析

フジテレビの能勢解説委員は、今回の画像から、日本にとっても脅威であると複数の点を指摘する。

能勢解説委員によると、ミサイルはKNー23もしくはその改造型と見られ、25日の発射では、600㎞と日本に届く距離を飛びながら最高高度は、50㎞と飛距離に比べてかなり低いため、今の日本の弾道ミサイル防衛では対応しきれない局面に入った可能性がある。

また、高く飛ばした場合、本来の最大射程は1000キロ以上の準中距離弾道ミサイルではないか、つまりノドンのように日本のほとんどが射程に入る可能性があると分析している。

さらに、このミサイルの燃料は準備時間が短くてすむ固体推進材のため、発射準備の時間が短くなり、事前の避難が困難になるおそれもあると指摘している。

(Live News days 7月26日放送分より)