吉本興業の会長との緊急会談の中身は…

吉本興業宮迫博之さん・田村亮さんの謝罪会見を受け「経営陣が変わらない限り会社を辞める」と宣言し、“加藤の乱”と報じられた極楽とんぼ加藤浩次(50)さん。

7月24日朝、加藤浩次さんに直撃取材すると…

加藤浩次さん:(午前6時30分頃)
番組で発表するんで待ってもらっていいですか…

――ファンにとっていい発表に?

加藤浩次さん
それはわかりません…

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7月23日の3時間以上に及んだ吉本興業・大崎会長との緊急会談から一夜が明けた24日、自身が出演する情報番組で話し合いの中身を語った。

加藤浩次さん:(7月24日の情報番組より)
やっぱり大崎会長は、自分の今の体制でなんとか吉本を変えていきたいんだと話をされました。で、僕はいろんな改革案みたいなものも聞かせていただきました。ずっと平行線で3時間話すことになって、結果としてやっぱり1回大崎会長が持ち帰らせてくれという形になって。うーん、まだ平行線のままということですね…

吉本所属芸人たちの反応は…

加藤さんが思いを語ったおよそ5時間後…ダウンタウンの松本人志さんがツイッターを更新した。

ダウンタウン 松本人志さん;(ツイッターより)
吉本芸人が全員集まって
岡本社長会見大反省会&大討論会を生配信でやる。
夢を見た。

吉本所属の芸人たちは…

トータルテンボス 大村朋宏さん;
僕らは漫才ができれば全然、何の問題ないです。良くなってほしいですね会社は

トータルテンボス 藤田憲右さん;
吉本変わるって言ってるんだったら、変わってそのままみんな残って。劇場もみんなで盛り上げていけるのは僕らの理想です

陣内智則さん;(7月24日の「ノンストップ」)
加藤さんには辞めていただきたくないですし。お笑いが好きで吉本興業入ってるんで、本当楽しくやりたいなって…

芸能取材40年以上のジャーナリストの山根弘行氏は、今後の焦点について…

芸能ジャーナリスト 山根弘行氏;
当然持ち帰って次の結論を出すと言った以上は、どのような答えになったのかをもう一回話さなきゃダメですね

公取委は「契約書なし」を問題視

こうした中、公正取引委員会は7月24日の会見で…

公正取引委員会 山田昭典事務総長;
契約書がないということは、契約内容が不分明になることにつながるので、独禁法上問題になる行為を誘発する原因になり得る…

公正取引委員会は去年2月、一般論として契約書を交わしていないと「報酬の支払いが遅れたり、減額されることがあり得る」などとして、独占禁止法上 好ましくないと指摘していた。

田村亮さん:(7月20日の会見)
僕は契約がなかったとか、ギャラの可視化とかはもちろん疑問に思ったりするんですけど…

宮迫博之さん;(7月20日の会見)
ルールとかいろんなものを、こういうことをきっかけに変えていかないといけないと思いますけど…

「ファミリー文化」が生むパワハラ

公正取引委員会が問題視した契約書無き契約。その吉本で、ひとつの文化となってきたのが…

吉本興業 岡本昭彦社長;
吉本興業は全員が家族、ファミリーである

岡本社長が会見で何度も口にした「ファミリー」という言葉。

そもそも吉本興業は1912年に、吉本せいさんが夫婦で始めた寄席小屋がルーツ。

その後、芸人と専属契約を結びスケジュール管理をするなど、今の「芸能プロダクション」の先駆けとなった。

1982年にはお笑いの専門学校NSCを開校。

師匠に弟子入りをして芸人になるという従来の徒弟関係をなくしたものの、会社は「ファミリー」「家族」という文化。

芸人たちは、そうした中で育まれてきた。しかし…

ロザン 菅広文さん;(7月23日の情報番組より)
僕は正直、吉本のことをファミリーとは思っていません。ファミリーは宇治原さんだけです

こうした吉本興業の「ファミリー」文化について、組織論を専門とする同志社大学の太田肇教授は次のように指摘する。

同志社大学 太田肇教授;
家族主義型、そういう組織というのは基本的に縦の関係なんですね。個人を組織の中に囲い込んで守る、守ってあげるという、そういういわば家族のようなこういう組織というのは、良い面もあるんですけど、どうしてもパワハラが生じやすいと言ったような問題もあります。

このように太田教授は家族主義型の組織は「パワハラ」を生みやすく、40~50代の芸人を家族主義でマネジメントをすることは不可能だと指摘した。

会見で岡本社長も自身の言動の一部をパワハラと認め、反社会勢力を排除する取り組みも不十分だったことを認めている。

(Live News it! 7月24日放送分)