日本で餓死するなんて…奈良の僧侶たちが“おすそわけ”する支援の輪

NPO法人「おてらおやつクラブ」大橋伸弘さん

  • 大阪母子餓死事件を機に立ち上がった僧侶たち
  • お寺へのお供え物を貧困家庭などにおすそわけ
  • 活動が広まり、全国の寺院や企業、ボランティアも参加

まさか、今の日本で餓死する家族がいるなんて…。

記憶に残っている人はいるだろうか。

「最後にお腹いっぱい食べさせてあげたかった…ごめんね」と残されたメモ。

2013年に起きた大阪母子餓死事件をきっかけに、奈良にある安養寺の僧侶たちが立ち上がった。

支援の輪は奈良から全国へ

2014年にNPO法人「おてらおやつクラブ」が発足し、お寺へのお供え物を貧困家庭や児童養護施設に届ける活動を始めた。

安養寺の大橋伸弘さんは「大阪で起きた母子餓死事件。日本で親子が餓死するなんて聞いたことがなかったので、とても衝撃でした」と語った。

このお供え物をおすそわけする活動が徐々に広まったことで、全国の寺院や企業などからも食べ物が寄付されるようになり、多くのボランティアがこの活動に参加している。

貧困家庭や児童養護施設に届ける一つ一つの箱の中には、手書きのメッセージも添えられている。

これまでに約1万人におやつを届けた。

支援を受けた親子たちからは「とってもうれしいし、とってもおいしい」、「大変、感謝しています」といった感謝の手紙がたくさん届いている。

そして2018年、こうした活動が評価され、グッドデザイン大賞を受賞した。

誰一人取り残さない社会を目指して、大橋さんは「より多くの方が自分のことだけではなく、周りのことに目を向けて助け合って生きていける社会を作っていけたらいいと思います」と話した。

僧侶たちの思いは徐々に全国に広がり、今では1252の寺院と448の団体(2019年7月現在)がこの活動に参加。毎月およそ1万人の子どもたちにおやつを届けるまでになった。

NPO法人「おてらおやつクラブ」
https://otera-oyatsu.club/

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/sdgs.html

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