会社での資料、学校のプリント…。

毎日、大量に生産され、廃棄されている印刷物。

そんな印刷業は環境に負荷がかかってしまう業態のため、業界全体で環境問題に取り組む姿勢を打ち出している。

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環境に優しい印刷会社を目指して

こうした中、株式会社大川印刷の代表取締役社長である大川哲郎さんは、環境に優しい印刷会社を目指し始めた。

工場の屋上に設置された太陽光パネルで印刷機など工場内で使用する一部の電力をまかない、二酸化炭素の排出量を減らしている。

原材料は違法伐採などがされていない、適切な森林管理が行われている木材チップ(FSC® 森林認証紙トレードマーク)を使い、インキは大気汚染や化学物質過敏症の原因にもなる石油系溶剤が含まれていないものを使っている。

重要なのは社員の意識

会社全体で取り組む環境問題について、大川さんは一番重要なのは社員全員の意識だといい、「やらされているのではなく、できるだけ社会にいいことをして、ワクワクしながら、活動できる会社にしたい」と話した。

7年前から、パートを含む全従業員を集めた「SDGs経営計画策定ワークショップ」を年に1度開催。SDGsの理念をベースに、社内でうまくいっていること、いないこと、これからやりたいことの3つを語り合い、世界とのつながりを意識した経営計画を練っている。

品質を保ちながらも、環境に優しく、老舗だからこそ責任を果たしたいという大川さんの思い。

「自分の子どもや孫の時代に、自然があって、暮らしやすい社会ができないようであってはならない。一つでも多くの幸せを創出するのを自分の使命として掲げている」と大川さんは語った。

業界をリードしている「環境印刷」。大川さんの強い思いは、未来の大きな力につながっていく。

株式会社大川印刷
https://www.ohkawa-inc.co.jp/

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/sdgs.html