史上最も遅い梅雨入り

熱帯低気圧が日本列島に近づき、26日、沖縄で強い雨が降り、一部に避難勧告が発令された。
また、九州北部や近畿、中国地方などで、史上最も遅い梅雨入りが発表された。

熱帯低気圧から流れこむ湿った空気の影響で、大気の状態が不安定になり、那覇市や南城市などで、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、土砂崩れの発生した所も。

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沖縄県の那覇市など6つの自治体に土砂災害警戒情報が発表され、浦添市の全域と豊見城市の一部には、5段階の警戒レベルのうち4に当たる避難勧告が発令された。レベル4では、対象の住民の全員避難を求めている。
このあとも雨が続き、熱帯低気圧の近づく夜は、風も強まって、大荒れとなりそう。この熱帯低気圧は、27日の朝までには台風に変わる見込みで、27日、西日本は大雨になる所も。また気象庁は九州北部や中国、四国、近畿地方で梅雨入りしたと発表し、史上最も遅い梅雨入りとなった。

危険な台風と梅雨前線の組み合わせ

近畿や中国地方でようやく梅雨入りしたが、一方で早くも台風が上陸するおそれが出てきている。この台風と梅雨前線の組み合わせは、過去に大きな被害を引き起こしていて危険だ。梅雨前線が日本にかかった状態で台風が近づくと、台風の湿った空気をポンプのように梅雨前線に流し込み、前線を活発化させるためため、大雨につながることが多い。

そこに台風本体が近づいてくると、さらに多くの雨雲が供給され、局地的に激しい豪雨になるおそれがある。

甚大な被害をもたらした例として記憶に新しいのが、去年7月の西日本豪雨。四国地方の11日間の総雨量が1800ミリを超えるなど、7月の平均降水量の2倍から4倍の大雨になり、220人を超える死者が出た。

また、おととし発生した九州北部豪雨でも、梅雨前線と台風の組み合わせが原因の一つになって大雨が降り、40人が死亡するなど大きな被害が出た。

注意が必要な梅雨時の台風の接近だが、今年は予報がこれまでよりも詳しくなる。
最大風速や最大瞬間風速、防風警戒域などを示す台風の強度予報は、これまで3日先までだったが、今回からは5日先まで延長される。これにより、これまでより早い段階で台風に備えることができる。

こうした情報にも注意して、早めの準備を心がけたい。

(「Live News days」 6月26日放送より)