五輪チケット当落発表! 一方で“チケット詐欺”に注意

6月20日、2020年東京オリンピック観戦チケットの抽選結果が発表された。
抽選結果は大会組織委員会の公式販売サイト内の「マイチケット」から確認できるが、午前2時前から確認できるようになると、その後、アクセスが集中し始め、結果を確認するまでに1時間以上の待ち時間、待ち人数は100万人以上の状態がしばらく続いている。


Twitterには「全部はずれた」という声が多い中、「開会式と閉会式、どちらもA席で当選してしまった!」というユーザーが、合計120万円以上のチケット当選画面を投稿するなど、早速話題をさらっていった。

しかし、その盛り上がりの一方で、早くも危惧されているのが、抽選結果をお知らせするメールを装った“偽メール”の存在だ。



警視庁サイバーセキュリティ対策本部 公式アカウント(@MPD_cybersec)より
警視庁サイバーセキュリティ対策本部 公式アカウント(@MPD_cybersec)より
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警視庁サイバーセキュリティ対策本部の公式Twitterアカウント(@MPD_cybersec)では、「メールで『当選おめでとう。手続きは以下のURLから行って下さい』等と書かれたものが送られてきたら、それは偽物です。本物のメールにはURLの記載はありません」とツイート。

そして、消費者庁の公式アカウント(@caa_shohishacho)も同様に「申込者全員に抽選結果通知メールが届きますが『tokyo2020』以外のドメインは偽物です。URLはなく、手紙や電話での連絡もありません」と注意を呼びかけている。



チケットを販売する大会組織委員会の公式サイトを見てみると、「メールやSNS、広告など、巧みにリンクをクリックさせ、フィッシング等の不正なサイトに誘導する手口が増えています」として、はがきや電話での連絡はしないため、抽選結果の確認は必ず公式販売サイト内の「マイチケット」から確認するように呼びかけている。


実際に送られてきた“正規”のメール

実際に、東京2020組織委員会から送られてきた“正規”のメールを見てみる。

チケットの申し込みをした人には以下のようなメールが届いているが、ドメインは「ticket.tokyo2020.org」となっていて、本文中には「当選の確認はこちら」などの誘導や、 URLのリンク、 東京2020の公式サイトへのリンクなどは含まれていない。

そして、「フィッシング等の迷惑メールと区別するため、本メールには東京2020公式チケット販売サイトのURLを掲載しておりません。」とわざわざ明記している。

実際に届いた抽選結果確認のメール
実際に届いた抽選結果確認のメール

さらにもう一点確認したいのが、支払い方法だ。
当選チケットは合計が30万円未満であればコンビニエンスストアで現金支払いが可能、30万円を超えるとVISAカードでの支払いとなり、銀行振込での決済は含まれていない。
組織委員会は 当選者に「銀行口座へのお振り込みをご案内することはございません」とコメントしており、もし届いたメールに銀行口座への支払い指定があった場合、“偽メール”の可能性が高いとみていいだろう。


以上を踏まえ、届いたメールは

・差出人のアドレスが東京2020正規のドメイン(tokyo2020.org)かどうか
・本文中にURLの案内がないか
・不審な振込の誘導がないか

などを確かめてほしい。


編集部が検索した限りでは、15時現在、SNS上に「怪しいメールが届いた」という報告は挙がっていなかったが、これから増えていくであろうことが予想される“偽メール”。
2020年東京オリンピックまであと400日となったが、巧妙化する詐欺メールに惑わされないよう、十分に注意してほしい。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。