福井のブランド米「いちほまれ」が販売開始

福井の新しいブランド米の本格販売が今年度から始まった。その名も「いちほまれ」。

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全国各地のコメどころが競って開発や販売に力を入れた結果ブランド米が乱立し、空前のブランド米の“戦国時代”に突入している。激戦を勝ち抜くため県とJAではこれまでに東京、大阪などでそれぞれPR展開をしてきた。

遠く離れた沖縄でも販売

「いちほまれ」の評判は実際どうなのか?県の担当者に聞いてみると…

記者:
いちほまれの2年目の販売状況はいかかでしょうか。

福井米戦略課 角内宏幸氏:
関西圏、中京圏それから沖縄のほうにまで販売しております。

「いちほまれ」は福井から遠く1300キロ離れた沖縄で販売されているのか?

沖縄のスーパーにも「いちほまれ」が並んでいる。少しパッケージが華やかで、福井のものとは違う。
他の沖縄のスーパーにも…『いちほまれ』ののぼり旗が並んでいる。

沖縄で「いちほまれ」を販売する背景とは...

沖縄のコメ流通の6割ほどを占め、沖縄での「いちほまれ」販売を手掛ける大手コメ卸会社「沖縄食糧」の担当者は…
沖縄食糧 米穀部 田幸正邦氏 :
沖縄という土地はコメの生産量がとても少なく、県内需要の3~5パーセント程度しか沖縄県産米ではカバーできないです。福井県に限らず全国各地からコメを仕入れて沖縄県の需要分をまかなっています。

農林水産省によると、戦後のアメリカ統治時代、価格の安い海外産のコメが入ってきたことや、砂糖の値段が高くなったことから、コメからサトウキビへの転換が進んだという。

140万人を超える人口を抱え年間900万人以上の観光客が訪れる沖縄ではコメの需要も高く、ブランド米から日常的なコメまで全国各地のコメというコメが沖縄に集結しており全国屈指の激戦区となっている。

街の人に「いちほまれ」の知名度調査

沖縄の消費者に『いちほまれ』はどこまで浸透しているか街の人に聞いてみた。

女性:
字は見たことがある。

女性:
知らない

沖縄の消費者に、「いちほまれ」を「知っている」「知らない」のシールを貼ってもらった。
知っているは「6人」、知らないは「22人」だった。健闘したものの、まだまだ知名度不足のようだ。

そんな中、JA福井県経済連でもスーパーでの試食など沖縄での知名度向上に躍起になっている。
スーパーでは福井から来たライスレディがPR活動する姿が見られ、沖縄の消費者の反応も上々のようだ。

いちほまれについてスーパーの利用客は

男性客:
おいしい。1つ買うわ。

女性客:
試食したらとてもおいしかった。

福井のブランド米「いちほまれ」に追い風

「いちほまれ」に追い風も吹いているようだ。
さきほどのコメ卸会社「沖縄食糧」では2018年11月から、軽くすすぐだけでコメが炊くことができる新しいジャンル「軽洗米」シリーズの展開を始めた。

そのイチオシシリーズのラインナップに、品質はもちろん、沖縄に安定的に供給できることが評価され「いちほまれ」を含む福井県産米が唯一選ばれた。沖縄県内のスーパーのほとんどで「いちほまれ」が並んでいるのは、こうした理由だった。

「いちほまれ」の今後について担当者は…
沖縄食糧 米穀部  田幸正邦氏:
真っ向勝負で「いちほまれ」を沖縄で有名にしたい。

沖縄の消費者は、目立つパッケージのコメを好む傾向があり、『いちほまれ』のパッケージには花をあしらい、華やかな雰囲気にするなど、沖縄らしい仕掛けもしている。

一方、JA福井県経済連の担当者も気合十分のようだ。

JA県経済連西岡文武 米穀課長:
全国No.1のコメの激戦区である沖縄を制して全国にPRしたいです。

福井から1300キロ離れた沖縄の地で、「いちほまれ」をはじめ福井のコメが一番人気になる日は訪れるのか。

【福井テレビ】

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