日本のホテルで働くガーナ人のフォーチュネイト・セイラム・アドゥクポさん
福島県 猪苗代町にあるホテルのフロントで笑顔で接客する一人のガーナ人男性。ガーナ人のフォーチュネイト・セイラム・アドゥクポさん。
2020年の東京オリンピックでガーナのホストタウンとなった猪苗代町でガーナと日本という2つの国の懸け橋になろうと奮闘している。
猪苗代町のホテルリステル猪苗代は、修学旅行シーズンを迎え多くの子どもたちで賑わっている。
セイラムさん:
非常口は廊下の端と端にありますので、お部屋に入る前に必ず確認してください。良いですか。
子どもたちを前にセイラムさんが流暢な日本語で館内の説明をしている。
5年前に猪苗代町にやってきたセイラムさんは、中学校の外国語指導助手として英語を教えながら日本語を勉強してきた。
3年間の任期を終えた後も町に残りたいと考え、ホテルに就職したセイラムさんはフロントに立ち接客をこなしている。
ホテルの人気ものセイラムさん...
セイラムさんの接客についてお客さんは…
お客さん:
接客態度は最高ですね。また来たくなります。
ホテルに勤務するセイラムさんについてホテルの支配人は…
ホテルリステル猪苗代 下村悦夫支配人:
お客様の心をつかむっていうのがうまいので、名指しで来た時にすごく親切にしてくれたとか書かれてあります。
野口英世博士が黄熱病の研究をしたことが縁でガーナとつながりがある猪苗代町。
2018年12月にはガーナのアクフォアド大統領が猪苗代町を訪れ、2020年の東京オリンピックでは、ガーナのホストタウンを務める。
フェイスブックで情報発信
現在、セイラムさんが力を入れているのがフェイスブックでの情報発信だ。
ページの名前は「Ghana Host Town」だ。
ガーナの人に向けて磐梯山の山開きなど町の様子を伝えている。
フェイスブックでの情報発信についてセイラムさんは…
セイラムさん:
ガーナはこんなきれいな山はあまりないので、みんなこの山を見ると、ガーナの人には猪苗代は綺麗な町だなと思ってもらえる。
さらにセイラムさんが日本人向けに積極的に行っている情報発信はガーナ国内のオリンピックに向けた動きやガーナの代表選手も紹介している。ホストタウン通してガーナ人選手のことをよく知ってもらおうという思いだ。日本人でもガーナ人でも楽しめる記事をアップしている。
セイラムさん:
オリンピックは大きなイベントじゃないですか!、みんな待ち遠しいし僕も待ち遠しいです。これをやっているとお互いの国が盛り上がるかなと思っています。
フットサルで地元の人と交流
また、セイラムさんは町民で作るフットサルチームにも参加している。
プロのサッカー選手を目指していたというセイラムさんは日本語が話せない時から町の人たちとフットサルで交流してきた。
フットサルチームの中には中学校で英語とサッカーを指導したかつての教え子もいる。
あさか開成高校国際科学科1年渡部萌さん:
高校生になってからあまりコミュニケーションとか取れなくなると思ったんですけど、こうやってサッカーとかでつながってたまに英語で話すのが楽しいです。
猪苗代とガーナの絆
セイラムさんは伝記を読んで野口博士に憧れ、猪苗代町にやってきた。野口博士のようにガーナと日本そして猪苗代町の架け橋になりたいと願っている。
今後の意気込みについてセイラムさんは…
セイラムさん:
僕もいろんなことやりたいなと思って。野口英世みたいな。猪苗代とガーナの絆が強くなるように頑張りたいなと思います。