アメリカのIT大手「グーグル」が立ち上げたゲームのプラットフォームサービス「STADIA」。
その詳細が徐々に明らかに・・・

ゲーム業界の構図を大きく変えるともいわれているが、 これまでのゲームとはどこが違うのか。

「ステイディア」はゲーム機本体は不要で、インターネットを使ってプレイするサービス。

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グーグル社のインターネットブラウザ 「グーグルクローム」を搭載したパソコンやタブレット、
そしてグーグル社製のスマートフォンがあれば、 どこでもゲームを楽しむことができる。

ゲーム機本体の役割は、グーグルのクラウド上で行われる。
ゲームソフトもグーグルのクラウド上にあるため 、ソフトをダウンロードする必要はない。
今後クラウドの性能が上がれば、 グラフィックやゲームの性能も自動的に向上する。

グーグル フィル・ハリソン 副社長:
「ダウンロードやパッチファイル、インストールも必要ない。コントローラーを手にしたらすぐにプレイできるんだ。この直接のコネクションこそが最上級のパフォーマンスや最高のストリーミング体験の鍵となる」

登録すれば、月額約10ドル、1100円ほどで ファイナルファンタジーやドラゴンボールといった 人気ゲームのほか、ステイディア専用のゲームなど約30作品の配信ゲームでプレイできる。

グーグル フィル・ハリソン 副社長:
「我々は『ステイディア』で、世界中のゲームプレーヤーと観戦者をひとつして、世界的ゲームコミュニティを作りたいと考えています」

配信は11月からの予定で、 アメリカやイギリスなど14カ国でスタート。 日本での配信開始は未定。

番組コメンテターの松江英夫さん(デロイトトーマツグループCSO)は
「ゲームの市場はデバイスによって変わってきている。たとえば家庭用ゲーム端末機は以前の主流だったが、横ばいが続いている。一方、スマホ・タブレットはかなり伸びてきている。今回のグーグルをはじめとするクラウド・ゲームは、まさに伸びている(デバイスの)マーケットを狙っている。クラウドは色々なデバイスを使えるので、たとえばスマホでもできるし、パソコンでもできる。インターネット上のゲームだから、どこからでも入れるし、顧客の接点が幅広い。これがグーグルの最大の強みになっている。そして何よりもユーザー数が圧倒的に多いので、いったん参入すると一気に広げる力をグーグルは持っている。今回の参入は、そういった観点で業界の構造を変える可能性を秘めている。一方、課題は二つある。一つは反応の早さ。クラウド・ゲームはインターネット上でやりとりするので、反応の早さ、つまり通信速度の速さが上がらないと、ユーザーにフラストレーションがたまる。(高速の)5Gの環境整備がどれくらいかかるのかがポイントになる。もう一つは、なんといってもコンテンツだ。魅力的なコンテンツこそが、グーグルにとって競争力の源泉になるし、クラウド・ゲームにおいても競争力を左右する要因になる」とコメントした。


(「Live News α」6月7日放送分)