進化する「おばぁちゃんの味」…姉妹が守り抜く“心ほっこり”おやき【長野発】

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  • 長野市で姉妹2人が切り盛りする名物おやき店がある…
  • 祖母の代から40年手作りの味を引き継ぎ、新たなチャレンジも行っている
  • 受け継がれる伝統の味と、進化する令和の“おやき”とは?

姉妹で切り盛りする長野の人気おやき店

厨房においしそうな香りが広がる。ここは長野市にある「おやきの店  ほり川」。
地元の住民だけでなく観光客も訪れる人気店だ。

常連客:
おいしいので買わせていただいている。お野菜もいろんな具があって、選んだりして買っています

常連客:
あんこのおやきが好きなんですよ。小さいときに母が作ってくれた皮と似ている

店を切り盛りするのは姉 堀川真理(49)さん 妹 堤史江(43)さんの姉妹。2人で店の「3代目」となる。

堀川真理さん:
ここに来ておいしいと言ってもらえれば、一番うれしい

妹 堤史江さん:
お客さんが楽しいと私たちも楽しい、その幸せの循環をここで作りたい

「ほり川」は40年前、2人の祖母・ナカさんが始めた店。

元々、家は設備会社を経営していて事務所が移転して、場所が空いたことから「おやき」作りが得意だったナカさんが「それなら私が…」と店を開いたという。

店を始めた当時、ナカさんは68歳。おやきを食べながらお茶を飲むいわゆる「おちゃっこ」のような店にしたかったそうだ。

堤史江さん:
ナカさんのおやきはやっぱりおいしいんですよね…。
心がほっこりするというか。食べると本当に「あー、おいしい」みたいな

ナカさんは10年ほどで店を引退しその後、2人の叔母・イサオさんが店を引き継ぎ2代目になった。

姉妹2人は当時、店の手伝いなどをしていたが店を継ぎたいとは思っていなかった。
ところが、転機が訪れる。妹の史江さんが20歳の時だった。

店を壊してビルを建て、テナントとして貸し出すという話が持ち上がったのだ…。

堤史江さん:
おやき店でなくなっちゃうんだと思ったら、急に右手が上がって、『私やる』みたいな感じで。
心底やめてほしくない…残したい…という思いが出てきた

史江さんは叔母を支えて店を守る決意をし、その後、真理さんも加入した。
3年前、叔母が引退してからは2人で「3代目」となった。

堤史江さん:
お客さんから『おばあちゃんに助けられた』とかすごい声かけられて、おやき店やることでおばあちゃんすごい人だったんだと、より好きになりました

40年変わらない“手作り”の味.

おやきの作り方は創業時代の40年前と変わらない。
手でこねた生地、野菜やあんこなどの具もすべて手作りを守り続けている…。

おやきを作って40年という中島郁子さんらスタッフの力で毎日400個ほどを作っている。

「ほり川」スタッフ 中島郁子さん:
お店の雰囲気がとてもよくて明るくて

ほり川のおやきの一番の特徴は表面を揚げ焼きにしてから、蒸かすこと。
ナカさんから受け継いだ作り方で、香ばしくもっちりした皮になるそうだ。

切干し大根、野菜ミックス、あんこ、丸ナスなど基本的な7種類を1年を通して販売している他、季節限定のおやきも用意している。

史江さんは調理を真理さんとスタッフに任せ、今は接客に専念している。
「おばあちゃんのおやきを多くの人に食べてもらいたい」と喫茶コーナーを充実させ「こあがり」の個室も作った。

堤史江さん:
私が子育てしていたときに本当に大変で、おもちゃとかあったりすればお母さんも少しでも手が離れて食べられるかなと

「こあがり」の個室は予約も可能で、毎日、親子が訪れている。

進化し続ける“おばぁちゃんの味”

姉妹は店内の工夫だけでなく、おばぁちゃんから受け継いだ“おやき”の味も進化させた。
喫茶コーナー限定でお好み焼き風、ピザ風、チーズのせおやきも提供しているのだ。

堤史江さん:
最初は、“おやき”はよくある形がいいのかなと思ったけど、お客さんからソースかけてみたらとか、ピザソースかけてみたらおいしいんじゃないかとか、あんまりこだわらないで視野を広くしている…

おばあちゃんの味を守りながら、新たなおやきの可能性にもチャレンジ。
笑いが絶えない明るい店が姉妹が目指す新たな「ほり川」だ。

堤史江さん:
ここに来たいなと思ってもらえる店づくりをこれからもしていきたい

堀川真理さん:
私たちも本当に楽しくて、それがお客さんに移ってもらえればなと思います

(長野放送)

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