ニュースアプリが「クーポン」続々参入なぜ? ヤフーに狙いを聞いた

カテゴリ:ビジネス

  • 大手アプリが続々とクーポンサービスを導入
  • ヤフー担当者「アプリを使ってもらうきっかけになる」
  • 専門家「追随するアプリは増えるでしょう」

スマホアプリでニュースを見ている人なら、「クーポン」の存在を知らない人はいないだろう。

千鳥のCMでもおなじみのスマートニュースが「クーポンチャンネル」を始めたのは2018年の3月だった。
その年の10月にはLINEが「LINEクーポン」機能を追加し、12月にはグノシーが「クーポンタブ」を本格的にスタート。
そして今年4月24日からYahoo! JAPANアプリが「クーポンタブ」を開始し、ニュースアプリの多くが揃ってクーポンを配信する状況になっている。

「クーポンは使うのが面倒じゃないの?」と思っている人もいるかもしれないが、利用法はあっけないほど簡単だ。
好きなクーポンを選んで、クーポン番号を表示し、店員さんに見せるだけ
これだけで、お目当てのメニューがお得プライスに早変わりする。

お得になるのは確かに嬉しいが、ニュースアプリがこぞって「クーポン」サービス合戦に参入するようになったのはなぜなのだろう。
アプリ・店舗それぞれにどんなメリットがあるのか?
4月から「クーポンタブ」を開始したヤフーの担当者に聞いてみた。

「クーポン」はアプリを使うきっかけ

――「クーポン」を始めた狙いは?

多くのユーザーに使っていただいている「Yahoo! JAPANアプリ」にクーポンタブを導入することで、より多くの方にお得な体験をしていただけると考えたためです。
クーポンタブが「Yahoo! JAPANアプリ」を使ってもらうきっかけになると考えています。


――お店側にはどんなメリットがある?

多くのユーザーに使っていただいている「Yahoo! JAPANアプリ」のクーポンにより、お店への集客につながると考えています。


――先行サービスと違う部分は?

今後、アプリ限定や弊社有料会員のYahoo!プレミアム会員限定のクーポンなど、よりお得なクーポンの提供を検討していきます。


――もしかしたら、店舗側から掲載料などを取っているのでは?

(※各店舗様との契約に関する情報の詳細についてはお答えしかねます)


――クーポンの割引金額は、どこが補填している?
 
(※各店舗様との契約に関する情報の詳細についてはお答えしかねます)
 

ニュースアプリは、お店側にとっても“もってこいの存在”

残念ながら、クーポンビジネスの肝心な部分は教えてもらえなかった。
しかし、もう少しクーポンの「裏側」を見てみたい
そこで、こんな時の強い味方であるITジャーナリストの三上洋さんに聞いてみた。

――ニュースアプリがクーポンを導入するのはなぜ?

アプリの利用者を増やすためでしょう。
割引クーポンのためにアプリを開く回数が増えれば運営側にプラスとなります。
MAU(月間アクティブユーザー数)が向上し、ユーザーがアプリを気に入れば顧客満足度も上がります。


――お店側にはどんなメリットがあるの?

お店側はクーポンによって、来店客増加・新規客獲得・客単価アップなどのメリットがあると考えられます。
基本的には、客寄せで来店してもらえるだけでお店にとってはプラスです。
クーポンによって新規客をつかむことができ、常連客も一品増やすきっかけになります。



――お店からアプリ側にお金が流れているのでは?

詳しいお金の流れは分かりません。
これは私の推測ですが、おそらくお店側もアプリ側もお金は「払わないし、もらっていない」のではないでしょうか。
ただしアプリの効果が大きくなれば、クーポンを大きく掲載するなど、お店側からの広告出稿が望めます。
フリーペーパーと同じように、普段は格安か無料で掲載し、大きく掲載する場合にお金をとる仕組みになっていると思います。

ちなみに、携帯電話各社が牛丼やハンバーガーを無料や激安にするキャンペーンに関しては、携帯各社は、顧客サービスとして捻出したお金で、実際の割引金額より大幅に安くクーポンを購入していると思われます。
その結果、飲食チェーン側は赤字になりますが、新規客獲得につながっていると考えられます。



――ニュースアプリでクーポンがもらえると、お店独自アプリを使う人がいなくなるデメリットがあるのでは?

確かに、お店の自社アプリは利用者が減るでしょう。
しかし、お店の目的は「来店客増加」「客単価アップ」なので、大きな問題ではありません。
お店はクーポンを配布するため、他メディアへの広告出稿などコストをかけていますが、ニュースアプリなら無料で配れるので、もってこいの存在なのでしょう。


クーポンのパワーで1か月1億PV超え!

スマートニュースによれば、2018年3月に同社が始めたクーポンチャンネルは「ニュースアプリ初」だったという。
その当時、全国2万店舗の飲食店やレストランやコンビニエンスストアで利用できるクーポンを毎日配信することで人気を集め、サービス開始からわずか1ヶ月で「クーポンチャンネル」は1億PVを突破したと発表している。ユーザーを増加する狙いは見事に成功したようだ。
そんなクーポンはこれからどうなるのか?

――クーポンが使えるアプリはこれからも増える?

スマートニュースが成功を収めていますから、追随するアプリは増えるでしょう。
また、お店にとってはアプリに広告出稿をしてでもクーポンを出したいところはたくさんあります。
ニュースアプリは、自社アプリや宣伝費なしでクーポンを配布できるため、これからも積極的な利用が続くと思われます。


――クーポンは本当に得なの?三上さんは使ってる?
 
毎日使うアプリにクーポンがあるなら利用します。
私自身は、LINEクーポンや、よく行くファミレスの自社アプリのクーポンも使います。
ただし、私はクーポンなしでも来店するので、お店側にとってはメリットが薄いでしょうね。
 

ニュースアプリ、お店、アプリユーザー、それぞれにとってクーポンサービスはメリットがあるようだ。今後も増えていきそうなので、是非お得に活用して欲しい。