まさか動物園まで。不気味に広がる鳥インフルと“ネズミ”の関係

今冬の鳥インフルエンザの拡大は、早くて急激。動物園でも感染が発覚し、100羽以上の殺処分に至った。

カテゴリ:国内

  • “早くて急激” 今冬の鳥インフル
  • ペリカンも殺処分、まさかの“動物園感染”
  • 運び屋はネズミ? 完璧に防ぐのはかなり困難

今冬の鳥インフルは、“早くて急激”

野鳥の感染例が相次いでいた、今冬の鳥インフルエンザ。

ここにきて、家禽(かきん)=家畜の鳥への感染が初めて確認された。新潟・関川村では養鶏場の鶏から、青森市では、食用のアヒルから、毒性の強い高病原性のウィルスが確認された。

ここで感染を食い止めるため、関川村では31万羽が、青森市では1.65万羽が殺処分される。まん延すれば、被害が拡大し兼ねない。やむを得ない判断だろう。

それにしても、11月という早い段階で、東北から九州にかけて感染例が多発している。この不気味な広がりに、政府関係者の間には衝撃も広がっている。

まさかの“動物園感染”でペリカンも殺処分

秋田市の大森山動物園で、11月15日と17日に相次いで、コクチョウが死んでいるのが見つかった。野鳥でも、家畜でもなく、展示用に飼育されていた鳥だ。

動物園側では、感染拡大を防ぐため、死んだコクチョウと同じ沼にいた7羽の他に、オオハクチョウ、アヒル、キジ、モモイロペリカンなど合わせて100羽以上を殺処分した。

現在、絶滅危惧種のニホンイヌワシへの感染防止に全力を挙げているとのこと。

生き物の大切さを学ぶ場である動物園での“感染”と“殺処分”。関係者の無念は察するに余りある。

2010年には、富山県の高岡古城動物園でも鳥インフルが発生している。
〝動物園感染〟は、今回で2例目。動物園の鳥インフル対策に漏れがないのか、検証が必要だろう。

運び屋はネズミ? 防ぐ手立ては

死んだ鶏やアヒルは、海外から飛来した野鳥から、直接、鳥インフルをうつされたのか?

おそらく、どの農家も、この季節は、養鶏場・飼育場に、野鳥が入り込まないようネットを張るなど、万全を期しているはず。

では、感染経路は、何か?

実は、野鳥の糞に接触したネズミなどの小動物が、養鶏場の中に入り込み、
ウィルスを運んでいる可能性が指摘されている。過去の例では、小動物が入り込んだ形跡も見つかっている。こうなると、鳥インフルの感染を完璧に防ぐのは、かなり困難。感染を止められないならば、拡大が広がらないよう、早期の殺処分に踏み切らざるを得まい。

養鶏農家など関係者にとっては、“厳しい冬”も予想される。

鳥インフルは、一般的に、鳥の肉や卵を食べても、人には感染しないとされている。私たちが、決して風評被害を引き起こさないよう、心がけたい。