中国海軍空母「遼寧」が太平洋進出 トランプ次期政権へのけん制か

中国海軍空母艦隊の運用能力と戦隊としての連携能力を分析する

カテゴリ:ワールド

  • 中国海軍空母による太平洋進出が確認されたのは初めて
  • 空母「遼寧(りょうねい)」の艦載機は対艦攻撃能力も有する。注目されるのは戦隊としての連携能力
  • 米次期大統領トランプ氏に対する「けん制」との見方がでている

中国海軍の空母が沖縄県の宮古島付近を通過して太平洋に進出したことを海上自衛隊が初めて確認した。
25日午前10時ごろ、宮古島の北東約110㎞の海上で、中国海軍の空母「遼寧(りょうねい・写真)」など6隻が太平洋に向け航行しているのを海上自衛隊が確認、中国海軍の空母の太平洋進出が確認されたのは初めてのことだ。領海侵犯はなかった。
空母艦隊として注目されるのは、戦闘機の運用能力と戦隊としての連携能力だ。空母遼寧はJ-15多用途戦闘機を最大24機まで搭載。最近、対艦ミサイルの発射映像も公開しているが、軍事評論家の岡部いさく氏によるとこれはYJ-83Kミサイルで遼寧の艦載機は対艦攻撃能力も有することを見せつけた形となる。
 気を付けるべき点は空母遼寧と随伴艦のルーヤンⅡ級とⅢ級が高性能のフェーズドアイレーダー「ドラゴンアイ」を備えていることで、初の西太平洋での艦隊行動でこれを連接して艦隊とのデータをリアルタイムで共有し、アメリカ海軍の空母艦隊同様に巨大な眼を作れるのかどうかが注目される。
専門家からは対中強硬姿勢を強めているアメリカのトランプ次期大統領に対する「けん制」との見方がでている。


(執筆: 能勢伸之)

能勢伸之の安全保障の他の記事