これで完全理解!巡航ミサイルの脅威に対応するNIFC-CA(ニフカ)とは?

NIFC-CAのキャンペーンガールになりたい小山ひかるが巡航ミサイルの脅威と対応の仕組みを渾身の解説

カテゴリ:国内

  • 日本全土は巡航ミサイルの射程圏内に完全に入っている
  • E-2D配備により巡航ミサイル迎撃のしくみのひとつ、NIFC-CAに必要な装備が揃うことになる
  • マルチタレント小山ひかるが、テクニカルライター井上孝司(いのうえこうじ)氏、軍事評論家・岡部いさく氏とNIFC-CAを解説

小山「在日アメリカ海軍司令部は2月、つまり来月ですね…岩国基地にE-2Dアドバンスド・ホークアイ早期警戒機を配備すると発表しました。岡部さん、これでNIFC-CAが始まるんですね?」

岡部「うん、というかこれで横須賀のイージス艦の中にはベースライン9(ナイン)の艦がいますし、巡洋艦1隻、駆逐艦2隻、その駆逐艦と巡洋艦はSM-6ミサイルの運用能力も持っている、そこにいよいよE-2Dが配備されると、これでNIFC-CAを構成するパズルがはまってくるというわけなんですね」

小山「それでNIFC-CAのキャンペンガールになりたい私、小山ひかるがまとめさせていただきます。
世界の国のどこかの国がですね、弾道ミサイルだけではなくて、海の上を這うように飛んでくる巡航ミサイルというものを持っているんですね。
こうした巡航ミサイルは、核弾頭も積めちゃうものもあるらしく、万が一、億が一、日本に向けて発射されたら、さぁ大変ということになるじゃないですか。
ここにアメリカ国防省が作った資料で、どこかの国のミサイルの射程が書き込んである地図があります」

小山「日本はすっぽり巡航ミサイルの射程内なんですね。
そうなれば到着前に何とかしなくちゃいけないですよ。人の命を守るんですから。
ところが海の上を這うようにして飛んでくるので水平線の向こうだと護衛艦のレーダーでは見つけられなかったりするわけです。見つけられなけりゃ、何とかしたくてもできないじゃないですか。
そこでアメリカ軍が考えたのがNIFC-CAという巡航ミサイルを何とかする方法です。アメリカ海軍は空飛ぶレーダー、E-2Dを使って巡航ミサイルを見つけ、どこへ飛んでいくかを見つけることにしたんですね。E-2Dは飛行機ですからイージス艦のレーダーより高いところから遠くまで見張ることができる。これは東京スカイツリーにのぼると遠くまで見渡せるのと同じですね。
巡航ミサイルを見つけたE-2DはそのデータをCECという仕組みでCECの端末のあるイージス艦と瞬時に共有します。
CECっていうのはシングル・インテグレーティッド・エア・ピクチャーを作る仕組みなんですが、これ、ひかるは詳しく説明できないので井上孝司さんに説明してもらいましょう(笑)」

井上「わかりました。小山さん、右向いてください。能勢さん見えますね?はい、そして今、岡部さんは?見えない。そこで私が左を向きます。そうすると岡部さんが見えるけれども能勢さんは見えない。お互い違う画を見ています」

井上「ところがCECを使うと小山さんが能勢さんを見ている情報と私が岡部さんを見ている情報をつなげて重ねて一枚の画にしてくれる」

井上「この図の3隻の艦はそれぞれ違う範囲を見ていて、雲に邪魔されたり、島に邪魔されたり、お互いは見えない水平線の向こう同士だったりするんだけれども、それぞれをつなぎ合わせると1枚の画=シングル・インテグレーティッド・エア・ピクチャーができあがると。その見えた全体の情報をこの3隻で分け合う。
この場合のピクチャーというのは『状況図』という感じです」

小山「ありがとうございます。
ですのでこのCECという仕組みを使ってイージス艦は自分のレーダーには迎撃したい巡航ミサイルは映っていないにも関わらずCECを見て、まるで自分のレーダーに映っているかのように近づいて来る巡航ミサイルに向かって迎撃ミサイルを発射できるんです。
ところがイージス艦から発射された迎撃ミサイルは今度は巡航ミサイルを追って水平線の向こうに行ってしまうかもしれない。そうするとイージス艦からの誘導電波が届かなくなっちゃいます。
それをちゃんと空からのレーダーで見ているのがE-2D早期警戒機で、E-2Dがイージス艦から発射された迎撃ミサイルをバトンタッチで誘導することになります。
この一連のことをNIFC-CAというんです。
発射直後、イージス艦にあっちいけこっちいけと言われていたのが水平線の向こうに行きそうになったら急にE2-Dの誘導に従う迎撃ミサイルというのは、今のところSM-6というミサイルになってしまうんですが、横須賀にはCECの端末を積んでいてSM-6を運用できる、つまりNIFC-CAに対応可能なイージス艦が3隻いて、今度2月にE-2Dが来ると全員集合というわけなんですね」

岡部「私の書いたイラスト見てくださいね。現在横須賀にいるのが巡洋艦チャンセラーズ・ビル、駆逐艦のバリー、駆逐艦のベンフォード。この3隻が最新イージスシステムのベースライン9に対応しています。さらに年内にイージス艦ミリウスが横須賀に配備されることになっている。
2月に配備されるVAW-125(第125早期警戒飛行隊)のE-2DによってNIFC-CAを構成するピースが揃うというわけですね」

小山「はい、いろいろ助けてもらっちゃったけど私のNIFC-CAの説明、わかったかな?
元ちゃん(中谷元・前防衛大臣)なら何点くれるかなぁ……200点?」

(文責:松島 スタッフ:能勢・中西・北原)

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