E-2D早期警戒機がデルタ編隊で岩国基地到着

軍事評論家・岡部いさく氏が岩国基地で取材した現地レポートを紹介

カテゴリ:国内

  • 2月2日、早期警戒機E-2D、5機が岩国基地に到着した
  • 今回飛来したVAW-125(第125早期警戒飛行隊)は2015年、初めて巡航ミサイルに対応のNIFC-CA(ニフカ)を構成した部隊
  • E-2Dは「ステルス・ハンター」と呼ばれ、相手のステルス機を捕捉する能力に優れている

小山:次は岡部さんのスペシャルレポートです! きのう(2月2日)、山口県の岩国基地に行ってきました。NIFC-CA FTSの空の目、E-2Dが来たんですよね?実際にE-2Dアドバンスド・ホークを見ていかがでしたか?

岡部:見たところはE-2Cと一見変わらないんですが、こちらはE-2Dって知ってるじゃないですか。この番組でもずっと取り上げてきたこともあり、すごい新しい飛行機が来たんだというドキドキ感が違いますよね。
来たのは5機で編隊を組んでやってきました(写真上)。E2系の5機編隊というのはなかなか珍しい。

能勢:では岡部さんが取材された2月2日の岩国基地の模様を見てみましょう。

岡部:天気もよく、きれいなデルタ編隊を組んで飛来しました。胴体腹部にドーム型のでっぱりがあって、これがCECのアンテナUSG-3Bです。これがあるおかげでE-2DはCECのリレーができる。空母搭載機なので主翼は自動の折りたたみ式です(写真下)。

主翼と垂直尾翼に「AB」と書いてあるのは大西洋にいた時の部隊記号そのままですね。アメリカの東海岸にいたのがわざわざ太平洋の方にやってきました。
この部隊VAW-125(第125早期警戒飛行隊)は2015年3月、中東に派遣された空母セオドア・ルーズベルトに搭載されて、イージス艦ノルマンディ(CG-60)と組み、実運用として初のNIFC-CAを構成したE-2D部隊なんですね。

CECの中継能力があるだけじゃなくて、搭載されているAPY-9というレーダーは電子スキャンと回転式を組み合わせた多機能の優秀なレーダーです。これで空母ロナルド・レーガンと横須賀にいるベースライン9のイージス艦である巡洋艦チャンセラーズビル、駆逐艦ベンフォールドとバリー、そして今年来る駆逐艦ミリアスでNIC-CAができるようになる。

小山:それで、このE-2Dの部隊の人に岡部さんがNIFC-CAについて質問したんですよね?

岡部:はい到着後の記者会見で飛行隊のダニエル・プロハースカ中佐はこのように言っています(写真下)。

「NIFC-CAはより効果的に情報をシェアすることで空母打撃群の能力を向上させるものです。これにより地域の平和と安定に貢献するものと考えます。」

岡部:レーダーも進歩したし、情報共有能力もついているので空母部隊としては、瞬間瞬間で何が起こっているかがよくわかる。正確に判断できるので戦闘能力が向上し、地域の平和と安定に貢献すると言っているんですね。
また、他の記者からは「E-2Dがステルス・ハンターを呼ばれるのはどういう意味ですか?」という質問がありました。それに対しては「搭載したAPY-9レーダーは探知追尾能力に優れ、E-2Dは他の部隊・装備とのコミュニケーションに優れている。またグラスコックピット化で乗員が柔軟に対応できる」と言っています。コックピットがディスプレイになっていて様々な情報を瞬時に把握できるということ、それからAPY-9レーダーというのは波長が長いんです。ステルス機っていいうのはあらゆる電波に対して見えにくいというのは難しい。そうすると相手の戦闘機のレーダーにとらえやすい波長では見つからないようにする。ところが質の違う波長の長いE-2Dのレーダーだったら見えてしまうという話なんです。特に中国のJ-20とかJ-31とかロシアのT-50とかを捕捉する必要がある。
さらに一説によると中国のJ-20は、こういう早期警戒機とか空中給油機を狙ってくるための戦闘機では、と言われています。

(文責:松島 スタッフ能勢・中西・北原)

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