米空軍の核実験等監視機、“北”核実験が「水爆」だったかを検証

世界に2機しかない「コンスタントフェニックス」が嘉手納基地に飛来、北朝鮮上空の空気を分析した

カテゴリ:ワールド

  • コンスタントフェニックスは該当する地域上空の空気を取り込み、フィルターでサンプルを濃縮・分析する
  • 北朝鮮の核実験が「水爆」によるものだったのか、さらにその水爆の種類までわかる可能性
  • コンスタントフェニックスを見守るための空飛ぶレーダーサイト:AWACSも嘉手納から離陸していた

9月5日あさ、沖縄の嘉手納基地にアメリカ空軍の特殊偵察機 WC-135C コンスタントフェニックス核実験等監視機(写真上 撮影:久場悟氏)が飛来した。
コンスタントフェニックスは全部でたった2機しかない特殊な偵察機。胴体の左右主翼付け根の上にラグビーボールのようなものが付いていてるのが確認できる。
機体が狙った空域に突入した際、このラグビーボールの前方が後ろにスライドし空気を機内に取り入れ機体内部のフィルターでサンプルを濃縮、残りの空気を装置の後ろの穴から出す仕組みと言われている。
今回の核実験が本当に北朝鮮が主張するようなブースト型原爆を起爆装置として核融合を引き起こす「水爆」だったのか…。
核実験の際に空中に漏れた微粒子をかき集め、分析して原爆の場合と異なる物質であれば水爆、さらにどんな水爆だったかもわかるかもしれないという。

さて、このサンプルを集めるミッションはいつ行われたのだろうか。ここにそのヒントがある。
実は4日夜、嘉手納基地から空飛ぶレーダーサイト、アメリカ空軍のAWACS(エーワックス)が離陸していた(写真下 撮影:久場悟氏)。

前述のコンスタントフェニックスは空気中のサンプルを集めるといういう任務上すぐ周りを味方の護衛戦闘機が飛ぶと、そのエンジンの排気もコンスタントフェニックスが吸ってしまうので好ましくない。
このAWACSは機体の後部、垂直尾翼の前に大きな回転するレーダーが装備され敵の動きをいち早く察知することができる。
つまりこれが飛び上がったということはコンスタントフェニックス活動中に、ある程度の距離をとりつつ周りを見守っていた可能性があるということだ。
そしてもしも北朝鮮の戦闘機が上がって来るなら在韓米軍の戦闘機をスクランブル発信させ、コンスタントフェニックスには逃げるように指示するということだったのかもしれない。


(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)

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