コンビニ 新時代に方針転換

セブンとローソン ”実質値引き” 販売へ

カテゴリ:国内

  • コンビニ大手2社が消費期限間近の商品を実質値下げへ
  • 狙いは ”食品ロス削減” だけでなく ”コンビニ加盟店支援”
  • コンビニの食品ロス対策に「働く人」は好印象

コンビニ大手のローソンで来月から始まるのが・・・

入戸野 綾記者:
「このようにシールが貼られている商品を購入すると、ポイントが還元されるということです」

ポイント還元による食品の実質的な値引き。愛媛と沖縄の店舗で試験的に導入される取り組みで、消費期限が迫り、専用のシールが貼られた商品を午後4時以降に購入すると、価格の5パーセントは共通ポイントサービス「ポンタ」のポイントとして 還元され、残り5パーセントは子育て支援などの寄付に充てられる。

また、セブン・イレブン・ジャパンでも今年の秋から全国の約2万店舗で同様の取り組みが・・・。
弁当やおにぎりなどの商品が、消費期限の4時間から5時間前になると自動的に値引きの対象になり、客がレジで購入する際に買い物にも使える電子マネー「nanaco」のポイントが数パーセント付与されるという。

実質値引き販売を始める理由とは? 

利益確保のための”定価販売“を基本としていたコンビニ業界。なぜ今回この2社は実質的な値引きに踏み切ったのか。
 
その狙いのひとつがいわゆる食品ロスの削減
国内で年間約640万トンにもおよぶ食品ロス。“食べられるのに捨てられてしまう” と社会問題となっていて、節分の「恵方巻」が大量に廃棄された際には農水省が「需要に合う量を売る」よう、異例の呼びかけをしていた。

そして実質値引きのもう一つの狙いが、コンビニ加盟店の支援。 
人手不足による人件費の高騰などで経営が悪化しているコンビニの加盟店。実質的な値引きによって客の購入を促すことで食品ロスを減らし、廃棄にかかる店側の負担を減らそうというもくろみだ。

ローソン 竹増貞信社長:
「人件費とそれから廃棄ロスというのが加盟店で発生するコストです 。お店の廃棄が減ることになれば、当然店の利益も上がっていくことになりますし、加盟店にも非常に優しい取り組みだと言えると思う」

 今回の実質値引きの取り組みにセブンイレブンの加盟店からは「廃棄を減らせるのであれば助かる」と歓迎する声があがる一方、「実質値引きとするとそればかり買う人が増えるのでは」「お年寄りにポイント還元は難しいのでは」と不安の声も聞かれた。

世耕弘成経産相:
「人手不足の深刻化などによって経営環境が変化する中で、フードロスを減らすというのは社会的にも非常に重要なテーマです。今後ともオーナーとの共存共栄をはかっていただきたいと思います」

24時間営業の見直しや実質値引きなど、大きな転換点を迎えているコンビニ業界。
新たな取り組みがどんな効果を生むのか注目される。

コンビニ”食品ロス対策”に「働く人」の声は?

営業 (40代男性):
「ロスが削減できるのは時代に合っていていい」

Q   コンビニに行ったら消費期限を気にしますか?
「(気に)しますね。なるべく置いてある中でも新しいものを選ぼうと。おにぎりやサンドイッチ、デザート(も確認する)。取りにくかったら前の方のやつをいったん横に置いてとか・・・」

IT関係 (50代男性/コンビニを週5回ほど利用):
「喜んで買いますね。あんまり賞味期限気にしないタイプなんで。朗報です。(期限は)一切見ない。信用している」

IT関係 (30代男性/コンビニを週10回以上利用):
「私としては素晴らしいと思う。昨今における廃棄問題はどうにかすべきだし、コンビニだけ割引がないのは何でと思っていた。
スーパーって買うのが面倒くさい、レジに並んだり。その場で買えて安いのだったら、絶対コンビニに行く」

調理師 (20代女性):
「コンビニでアルバイトしていて、その時に廃棄のモノが多くて、お総菜・お弁当はパンとかも合わせたらレジのかご2つ分以上はあった。すぐ捨てちゃうのはもったいないと思っていたので、良いんじゃないか」

番組コメンテターの松江英夫さんは 
「フードロスの削減というのが一つの大きな目的だが、同時に加盟店の廃棄の費用負担を減らすというのも、加盟店に対する本部の配慮だと思う」とした上で、 

「最近のコンビニ業界は、加盟店と本部のありかたをめぐって、色々な話題が出てきている。24時間営業をやめるとか、いま報告された食品ロスなどもそうだが、これはコンビニの “一律” 的に展開したチェーンのオペレーションと、加盟店個々の事情の “個別”、この矛盾をどう解決していくのかが、ことの本質だと思う。食品ロスというのは “需給のムダ”、このムダをコンビニの持つ一律のネットワークの機能を最大限に生かして、需要と供給をマッチングさせていく。ここがフードロスの削減と加盟店の負担軽減を両立させる一つのポイントとなる。加盟店のある地域の情報を拾って、全国くまなく、どこに需要が発生するか、どこにモノが余っているかを結びつける。これは全国一律にネットワークを持っているコンビニならではの解決策の一つなので、これをつかって、フードロスと加盟店の負担を軽減の両立をはかっていってほしい」とコメントした。

(「Live News α」5月17日放送分)

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