圧倒的装備を“北”に見せつける抑止

北朝鮮の挑発に対しアメリカ軍は装備を公開する形で「見せる抑止」

カテゴリ:ワールド

  • 米空母「ロナルド・レーガン」が韓国・釜山入港。艦載機を甲板に並べ報道陣に公開
  • ソウルの展示会ではB-1B爆撃機2機を低空で飛行展示し、徹底した見せる抑止
  • 事故により整備中の弾道ミサイル防衛用イージス艦2隻の穴埋めの形でサンディエゴを母港とする「オケイン」太平洋派遣

米空母「ロナルド・レーガン」は朝鮮半島の海域で韓国軍との合同軍事演習を行い、20日に随伴艦のイージス駆逐艦「ステザム」「チェイフィー」と韓国の釜山に入港した(タイトル写真)、その際アメリカ軍は空母艦載機のF/A-18戦闘攻撃機やEA-18Gグラウラー電子戦機などを報道陣に公開している。

公開された艦載機の中には、F/A-18戦闘攻撃機同士で空中給油を行うための特別なポッドARSを装備した機体も確認できた(写真下)。
機体に付いている風車を先端に付けた装備がそれで、この風車によって発電し電動で給油用のホースを伸ばしたり、ホースを通じて燃料を送り込むポンプを作動させる。その両側にあるのは爆弾やミサイルではなく、燃料タンクだ。

空中給油を行う時はこのポッドARSから給油用のホースを伸ばして燃料補給が必要なF/A-18に空中で給油する(写真下)。
対空/対地に備え複数で長時間飛行中のF/A-18に対し、次々に空中給油していくといったシチュエーションを想定してのことなのだろうか。

「ロナルド・レーガン」の飛行甲板に見せつけるように並んでいるこれら艦載機だが、空母が港に泊まった状態ではヘリ以外の戦闘攻撃機など艦載機は発進させることはできない。
広い海上で風に向かって前進した状態で起きる気流によって機体が揚力をより得やすくした上で、艦載機を発信させるからだ。
韓国メディアはトランプ大統領が韓国を訪れる来月上旬までこの「ロナルド・レーガン」は朝鮮半島周辺に展開する可能性があると伝えており、北朝鮮の動きへの警戒と監視の強化が続く見通し。

さらに米韓演習と並行して、ソウルで開かれていた展示会ではアメリカ空軍のB-1B爆撃機2機(写真下)が低空でのデモンストレーション飛行を行った。

これら「ロナルド・レーガン」とB-1Bの飛行展示は、いずれも北朝鮮の挑発に対する抑止という位置づけだろう。

さらにアメリカ軍の準機関紙「スターズ&ストライプス」は民間船と衝突して長期間の修理が必要となった弾道ミサイル防衛用イージス艦「ジョン・S・マケイン」と「フィッツジェラルド」の穴埋めとして、サンディエゴを母港とするイージス駆逐艦「オケイン」(写真下)の太平洋派遣期間を延長すると報じている。
オケインも弾道ミサイル防衛能力を有する。
圧倒的なスタンバイ状態の装備を北に見せつける形での抑止だ。
(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)

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