70歳まで就業する時代が間もなく到来!?

5月15日に行われた政府の未来投資会議で安倍総理は「人生100年時代を迎えて70歳までの就業機会の確保に向けた法改正をめざします」と話した。

現在の法律では働く人の希望があれば、企業は65歳まで雇用することが義務付けられているが、今回政府は70歳まで働けるようにするため、同じ会社での継続雇用や他の会社への再就職支援などの制度案を示した。

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70歳まで働くこと…世代によって受け取り方は様々…

この政府の方針に街でさまざまな声が聞かれた。まずは70歳まで年齢が近い
50代男性会社員:
元気に働ける限りは働きたいです。

50代男性会社員:
定年をのばすことには賛成ですが、70歳はきついかなとは思います。

ちなみに番組が50代30人にアンケートした結果、「賛成」と答えた人は23人だった。
賛成の理由としては「働かないと年金が…このまま生活したらお金が足りない」「65歳でスパッと終われない。 家のローンがあるから」など意見があった。

定年後も別の企業へ再就職

東京・千代田区にある人材派遣会社の株式会社パソナグループでは一度定年を迎えた方の再雇用を積極的に行っている。

人事部で働く山原恭一さんは現在66歳で、以前は銀行のシステムなどのエンジニアだった。
山原さんは「4月に入社したばかりです」と話す。

この日は先輩社員からExcelというソフトウエアの使い方をレクチャー。
ちなみに教わっている女性スタッフの年齢を訪ねると女性は「26歳です」と答えた。

山原さんは「40歳の差ですね…。自分の知っていることは教えてあげたいし、自分の知らないことはやっぱり教えてもらいたい…そうしたほうが絶対にいいかな」と話す。

では企業側が定年退職した人を雇用する狙いとは?
 株式会社パソナグループ山本哲史採用部長は
「当社の中に新しい経験が混ざることで我々もさらに成長できるのでないかと思っております。すごく実はフレッシュな影響を与えていただいています」と話す。

70歳まで就業する理由について専門家は...

定年問題に詳しい経済ジャーナリストの磯山友幸さんは今回、政府が「70歳まで就業」を打ち出した理由についてこう話す。

経済ジャーナリスト 磯山友幸さん:
生きがいっていうのがありますので高齢になっても働ける社会というのは非常に重要なことだと思います。
それと同時に年金財政が急速に悪化していくので、だんだん支給開始年齢をいずれ政府は68歳とか70歳にですね引き上げていきたいと考えていると思います。

20代の若手の意見とは

 一方で20代の若手たちの意見は?
20代女性:
私たちはもう年金は期待してないんで、自分たちでちゃんとやっていけるように貯金とかするつもりです

20代男性:
時間もすごく余ってしまうと思うので、元気があるうちは仕事をしておくのもいいかなと思います。

20代に30人にアンケートしたところ「賛成」は20人だった。
50代へのアンケートと比較してみると20代のほうが「賛成」が3人少ないという結果だった。

しかしこんな意見もあった。
 20代男性:
年配の方々が居残り続けると若い人たちが昇進しにくくなるということで企業は活性化されないと思います。
また、「コミュニケーションとるのが難しそう」という意見もあった。

全年代が活躍できる仕事のスタイルとは

では働きたい高齢者も若い世代も活躍できる職場にするにはどんな対策が求められるのか?
経済ジャーナリストの磯山氏は「意図的に今までの日本型の年功序列みたいなものを壊していって“同じ仕事をしているときには同じ給料もらうんだ”と、それは年齢関係ないんだとフラットな横並びの中で高齢者と若者が 一緒になって仕事していくという、そういう時代が来るのかもしれませんね」と話した。

20代とと50代に何歳まで働きたいですかというアンケートを取ったところ
20代は平均57歳で50代は69歳となり年代によって開きがあった。

(「めざましテレビ」5月17日放送分より)

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