自ら考え、発信せよ!グローバルリーダー育成法

ビジネスがグローバル化する中、いま学校では世界で活躍する人材を育てることが求められている。 11月30日の「教育のキモ」では、グローバルリーダーを育てる塾、「IGS=Institution for Global Society」のCEO福原正大さんにお話を伺った。

カテゴリ:ビジネス

  • 日本の教育は戦後復興モデルのまま変わらず時代遅れ
  • 今の日本の英語教育ではグローバルリーダーは育たない
  • 自ら情報収集、分析、行動する力が必要

日本の教育は生徒が自ら発信する機会が少ない

福原さんは、もともとアメリカの金融機関にいたが、日本で地位ある人たちが世界に出ると活躍できない姿を見て、日本の教育が時代にあっていないことを痛感し、「IGS=Institution for Global Society」という塾を立ち上げた。
福原さんは日本の教育にある問題をこう語る。
「日本の教育は戦後復興モデルのまま変わっていません。戦後は欧米の成長モデルがあり、答えがあったので、それをめざし知識偏重教育がうまくいきました。しかし、日本が先進国になったいま、自ら新しい価値を作っていく力、教育が必要です。」

日本の学校は、先生が生徒に一方的に教えるスタイルで、生徒が自ら発信するチャンスはほとんどない。答えはいつも用意されている。
これに危機感を覚えた政府は、2020年度からアクティブラーニングや大学入試改革など、教育の抜本的な改革を行うが、「21世紀型に変わりつつあるがペースは遅い」(福原さん)。

世界の共通言語「英語」の教育改革が必要

さらに海外で活躍するためには、世界の共通言語、英語の力が必要だ。
しかし福原さんは、今の日本の英語教育ではグローバルリーダーは育たないという。
「日本人は読む力ばっかりです。戦後は欧米にほとんど知識がそろっていたので、リーディングだけでよかった。英語で発信しなくても、言われた通りしていればどうにかなっていました。しかし、時代環境も大きく変わっています。」

福原さんが講演会で、参加者によく聞く質問がある。
「世界における日本のGDPシェアは?」
ほとんどの参加者は20%くらいと答えるが、現実は6%だ。
「80年代は日本のGDPシェアは20%ありました。だから、海外で会議に出ても向こうから寄ってきました。しかし今は相手にされないので、自ら発信しないといけません。」

コンピテンシー教育=問題に興味を持ち情報収集、分析、行動

福原さんのIGSでは、コンピテンシー教育を重視している。
コンピテンシー教育とは、単なる知識や技術だけでなく、問題に興味を持って、自ら情報収集・分析し、行動する力を育てることだ。
今年のG7教育大臣会合でも、その有効性が再確認された。

福原さんの塾では、英語による発信力とコンピテンシーを育てるため、小学生からクラスはすべて英語、少人数によるアクティブラーニングを行っている。
単に英会話を学ぶのではなく、英語で生徒が興味を持つことを学んでいくスタイルで、中高校生のクラスでは、学ぶテーマも民主主義や自由、平等など、世界に共通の概念が中心だ。
いま東京と大阪で展開しているが、東京では生徒が100名以上。
週に1回のクラスでも、「積み重ねていくと中高生で能力が加速していく」(福原さん)そうだ。

福原さんは、この塾を「子どもたちの成長を支援するプラットフォーム」にしたいと言う。
「コンピテンシー教育は、まだ学校では普及していません。しかし、すでに企業では当たり前となっています。企業では答えのない問題に対応しなくてはいけません。私たちは、企業と学生を人工知能でマッチングしていく取り組み(GROW)もしています。」

知識偏重から、学ぶ力・発信する力へ。
グローバル化の中、日本の教育はまさに転換の時となっている。