トランプ氏 巻き返しならず! それでも残る“ヒラリー失速”3つの可能性

討論会の勝敗とアメリカ大統領選の行方は?

カテゴリ:ワールド

  • 支持率で劣るトランプ氏、巻き返しならず。
  • クリントン氏にも失速の可能性が3つある。
  • アメリカ社会にはトランプ氏への期待も根強く存在する。

トランプ氏、巻き返しならず

民主党クリントン候補と共和党トランプ候補による第3回テレビ討論会が日本時間の20日午前、ラスベガスで開かれました。支持率でクリントン氏に劣るトランプ氏が巻き返しを図れるかが焦点でした。

一言でいうと、第3回テレビ討論会の印象は「トランプ氏、巻き返しならず」。

「リアル・クリア・ポリティクス」によると、今ヒラリーがリードしているんですね。支持率のグラフでいえば、青がクリントン氏、赤がトランプ氏です。

最新の結果ではクリントン氏が6.5ポイントリードしているんです。あと20日しかないですから、トランプ氏は今日の討論会で巻き返したかった。この6.5ポイントの差をとにかく縮めて、最後に逆転可能な差まで肉薄しなければいけない。トランプ氏が欲しいのはそれだったんですね。ただ、今回の討論会は6.5ポイントの差が一気に縮まるようなものではありませんでした。

そういう意味で「トランプ氏、巻き返しならず」。クリントン氏はずっとリードしていて、あと20日間、このリードを持って逃げ切る選挙戦になるんじゃないですか。トランプ氏の自力優勝の芽はもうないとすると、クリントン氏が落っこちてくれないと勝負になりません。

クリントン氏失速、3つの可能性

クリントン氏の支持率が落ちる可能性は3つあって、1つは「重量級のスキャンダル」。新たなスキャンダルが出て、支持率が落ちる。2つめは「クリントン氏の健康問題」。目に見える形、映像的に健康状態の悪化が出てくるのであれば影響は大きい。3つめは「テロ事件」。アメリカ人が大勢巻き込まれるような国内ないし国外でのテロ事件が起きると、オバマ氏とクリントン氏のテロ対策が生ぬるいからテロが起きるんだという形でトランプが勢いづくのではないでしょうか。あと20日間でパリ同時多発テロのようなものがもう一度起きたら、クリントン氏にとっては厳しいことになると思います。

アメリカ社会に根強く存在するトランプ氏への期待。

過去3か月ぐらいのトランプ氏の支持率を見ると、支持率の底は39%ぐらい。それよりも下には落ちていないんです。アメリカの報道を見ていると、トランプ氏はボロ負けコースという印象になりがちですが、実際に支持率の推移を見ていると40%以上の支持率は確保しています。わいせつ問題だとか女性蔑視発言だとか、いろいろな問題発言があって攻撃されてはいますが、それでもトランプ氏を支持する人たちは印象ほどには減っていません。これが今のアメリカの現実。つまり、そんなトランプにも期待したい気持ちがアメリカ社会の中に根強くあるんです。ここで政治を変えないとジリ貧だという人たちがトランプの支持者なんだと思うんです。

シラケた大統領選、投票率にも注目


予備選の時はトランプ氏が共和党の新たな支持者を引き込んだと言われていましたが、最近の世論調査を見ると、トランプ氏の支持者もクリントン氏の支持者もそれほど熱狂的ではなく、気持ちの上ではシラけた感じの選挙なのではと思っています。今一番言われているのが、この人が大統領になるのは嫌だから、逆の候補者に投票しに行く。あるいは最初から投票所に行かないというもの。有権者がどれぐらい投票所に行くのかは、勝負の行方とは別にすごく関心があることではあります。

文=ホウドウキョク編集部