インフルエンザ流行は3月も続く! 今からできる予防法とは?

インフルエンザの流行がピークを迎えています。しかもB型の流行は今から3月中まで!

カテゴリ:国内

  • 「予防投与」や漢方などでインフル予防!
  • 子どもが感染した場合は漢方で治す手も
  • 「インフルエンザに2度感染」あり得る!

感染する前に先手を打つ「予防投与」

まだまだ油断できないインフルエンザ。
先手を打って、クスリで感染予防する方法があります。
インフルエンザ患者さんと生活するハイリスクの人に、抗インフルエンザ薬をあらかじめ投与して、ウイルス増殖を抑制・予防につなげるのが「予防投与」です。
患者さんと接触後、36時間以内の投与が最も効果的です。
ただし自費診療で、クリニックによりますが、だいたい6000円前後です。

とはいえ、予防投与は主に免疫の弱った人たちに重症者を出さない目的で行うのが基本です。
そこで原則として「インフルエンザ患者と生活する」下記の人たちが対象となります。

・高齢者(65歳以上)
・慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者
・代謝性疾患患者(糖尿病等)
・腎機能障害患者

「受験生に予防投与を!」はできる?

予防投与は自費診療ということもあり、上記の対象に該当しない場合でも、要望に応じて抗インフル薬を処方するクリニックも実際にはあります。
ただし副作用等のリスクもあるので、医師からしっかりした説明を受け、よく考えた上で処方してもらう必要があります。

予防投与の効果は10日間のみ!

予防投与では、抗インフル薬「タミフル」と「リレンザ」は1日1回、10日間服用します。「イナビル」は2日間服用です。
そしてそれぞれ、10日間効果が持続するとされています。
そこが、1回接種すれば1シーズン効果が持続するワクチンとの違いですね。

ドラッグストアで買える漢方でも予防可能

漢方薬の補中益気湯(ほちゅうえっきとう)には、免疫能を増強し感染・重症化を防ぐという作用が認められています。
2009年に帝京大学・新見教授が、補中益気湯を飲んだ群179人と飲まない群179人で、新型インフルエンザ感染に差があるかを調べた結果、飲んだ群では1人、飲まない群では7人の感染と有意差がありました。
補中益気湯は感染してから服用したのでは効果が乏しいので、予防のために1日1~2回、エキス剤を服用するといいかもしれません。

「ダチョウ・マスク」でインフル・ウイルスを無力化

京都府立大学の塚本教授がダチョウの免疫力を利用して開発した「ダチョウ・マスク」は、インフルエンザ感染予防率がかなり高いようです。
塚本教授によると、ダチョウの免疫力はとても強いそうです。
遺伝子操作で無毒化した病原体を、メスのダチョウに注射すると体内に大量の抗体が生成されます。
この抗体は、他の動物の体内で作る抗体の40倍の効力があるそうです。
卵に蓄積された抗体を、遠心分離機で何度も精製して取り出し、不織布フィルターに吹き付けて、マスクに使うダチョウ抗体フィルターを作ります。

抗体フィルター面には保水層が形成されていて、そこに数百兆のダチョウ抗体があるそうです。
ウイルス(抗原)が近づくと抗原抗体反応で、瞬時に結合します。
結合されたウイルスは、乾燥して感染力を失います。
京都府立大学とインドネシア・ボゴール農業大学の協同研究によると、インフルエンザウイルスの感染抑制率は、何と99.9%以上だったそうです。

それでも感染してしまったら…

代表的な抗インフル薬としては「タミフル」「リレンザ」「イナビル」等があります。
「タミフル」はカプセル剤で服用は最もカンタンですが、一時服用後の異常行動が指摘されたため、現在は10代への処方は原則禁じられています。
10歳未満への処方は、副作用のリスクを家族に説明することが求められています。
「リレンザ」「イナビル」は吸入薬なので、しっかりと薬を吸入しないと効果が減じます。

副作用は怖いし、吸入も苦手…漢方があります!

小さな子供がインフル感染した場合、飲みやすいタミフルは副作用が怖いし、吸入は難しそうと悩む親御さんもいるかもしれません。
実は、麻黄湯(まおうとう)という漢方薬には、抗ウイルス薬と同程度の治療効果があることがわかっています。

日本臨床内科医会インフルエンザ研究班が行った2006年~2007年シーズンの臨床データでは、タミフル、リレンザ、麻黄湯では、A型でもB型でも、投与開始から解熱までの時間に差はみられませんでした。
麻黄湯は健康保険の適応があります。またドラッグストアでも購入可能です。
服用するうえで大事なポイントは、「汗をかいていないこと」です。
麻黄湯を飲むと、身体の奥から温まり、汗を多くかきます。
その後、汗をかききって体温が37度以下となった状態が2~3日続いたら、麻黄湯の内服を中止します。

「インフルエンザに2回かかる」はあり得る!

『インフルエンザには1回かかれば、今シーズンはもう安心』と思っている方が多いかも知れません。
しかし、同じシーズン中に、インフルエンザに2回かかることはあり得ます。
2回かかってしまう原因には3つあります。

1 A型とB型に感染
2 多様性のあるA型の違う型に感染
3 1回目感染時に免疫が獲得できず

抗インフル薬はよく効きますが、早い段階で体内のウイルス抗原量が減少するため、抗体が出来にくくなり、結果として免疫が獲得できない場合があるのです。

まだまだ要注意のインフルエンザ。
感染していない人はもちろん、既に1度感染した人も油断せず、予防を心がけましょう!


(執筆:Watanabe Chiharu)