「バカは騙されたらいいという態度は我慢ならない」 炎上医療サイトに三浦瑠麗が憤慨

ネット炎上から閉鎖に至った医療情報サイト「WELQ」をめぐる問題。その背景を専門家が語った。

カテゴリ:ビジネス

  • グーグルの検索上位にくる記事をお手軽に量産するビジネス
  • DeNAは医療情報の扱いを軽視し、記事の内容にも責任を持たない
  • ネットメディアには「お金になればいい」という文化が蔓延している

DeNAは11月29日、自社が運営する健康情報サイト「WELQ」を一時閉鎖すると発表した。WELQは、DeNAがWebライターなど外部執筆者に依頼した記事やサイトに登録した利用者による自由投稿で構成されていて、掲載した記事に「医学的に根拠がない」などの指摘が相次いだのだという。医学的根拠のない記事はなぜ量産されたのか?国際政治学者の三浦瑠麗が専門家2人から話を聞き、背景を読み解く。

ITジャーナリスト 三上洋さん

ことの発端は「死にたい」に特化したページの存在

1カ月くらい前に「死にたい」っていうキーワードに特化してある記事が上がってくると。一つのキーワード「死にたい」に対して、わざわざこれがトップにくるように操作しているページが見つかったんですよ。それがWELQだったんですね。これが大問題になってネット上でいろんな方がチェックしていって、これはとんでもないという状況になりました。

WELQなどグーグルの検索上位にくる記事を量産するビジネス

DeNAがキュレーションメディアと称して、グーグルの検索結果のトップにくるサイトをいっぱい作ろうという形の量産ビジネスです。いわゆる外注サイトを見ていくと、一記事300円、一記事500円っていうのがいっぱいあるんですよ。これは300円や500円はライターの値段としてひどいと思いますが、これ違うんです。これはコピペ屋なんです。コピペをしてコピペがバレないように作るという作業なんですね。さらにリライターさんに一つの記事から同じネタをもとにして表現や順番を変えたクローンタイプの記事をいっぱい作るっていうのもやります。そうすると同じネタでタイトルが違うだけの記事が量産ができてしまうわけです。

アクセス数に特化したビジネスモデル

記事を量産するシステムを作ってしまえば一日100本の記事が毎日上がっていって、ためていればそこのページビューが上がり、広告の枠として増えるワケです。サイト全体で100万、200万というページビューを作っておいて、一記事のページビューというのではなく、サイト全体で大きな枠を作り、その枠を広告として売るっていうやり方かと。

BuzzFeed Japan 井指啓吾さん

ライター報酬の価格崩壊が止まらない理由

ライターの報酬の価格が崩壊しているっていうのも、クラウドソーシングでそういう案件があるとやっぱそういう仕事をする人がいるんですよね。企業もそれでやめず、みんな安い報酬を得るだけで仕事をしている状況があるんだと思います。

医療情報の扱いを軽視した無責任なメディア

DeNAは記事について内容に責任をもたないと言っていて、それはメディアとしてあまりにも無責任な状態だったんですね。DeNAはキュレーションメディアを結構やっていて、ファッション領域の「MERY」などとWELQが全く同じ仕組みで運営されていて、医療情報の重要さ、扱い方を軽視しすぎていると感じました。

キュレーションそのものが見直されることになる

キュレーションというやり方については結構いろんな人がこれまで指摘していて、勝手に画像をパクったパクられたとか、文章をパクられたとか、そういうものがずっと指摘されてきたので、WELQは医療情報でキュレーションをやるのは一線を超えてしまっているなと。キュレーションそのものが見直されることになるのだと思います。

アンカー三浦瑠麗のまとめ

(ネットメディアは)問題点を暴き出さずにお金になればいいということで商用してしまっている文化がちょっとあると思うんですよ。「バカは騙されたらいいんだ」という態度は私は我慢がならないし、それを商用しているようなところには私は絶対、協力しない。だから今回は、DeNA一社だけの問題ではないと思うんですよ。キュレーション全体の問題をみなさんで考えていってもらえればと思いますね。


(執筆:compass)

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