「孫・トランプ会談」 握手の写真に隠された両者の思惑

電撃的に行われた「孫・トランプ会談」。その思惑とは?

カテゴリ:ビジネス

  • 花火を上げることでお金を持ってこようとするのが孫社長のやり方
  • 注目すべきは孫社長が持つ資料にあった「フォックスコン」のロゴ
  • 孫社長の狙いは「フォックスコン」のアメリカ進出

アメリカのトランプ次期大統領とソフトバンクグループの孫正義社長が6日に電撃会談。孫社長はアメリカに5兆7000億円を投資し、5万人の雇用を作り出すことで合意した。この会談にはどんな思惑があるのか?国際政治学者の三浦瑠麗が専門家2人に聞いた。

明治大学国際日本学部教授 小笠原泰さん

花火を上げることでお金を持ってこようとするのが孫正義の常套手段

(ソフトバンクは)財務的にはすごく悪いです。
ただ、なんらかの形で花火をぶち上げることによってお金を持ってこようとしているのが孫さんのやり方でそれは変わらないんじゃないでしょうか。ニケッシュ・アローラ元副社長もソフトバンクをやめましたけど、財務体質の強化を考えていたので、そこで多分話が合わなかったんでしょうね。
孫さんはあまり財務体質を気にする人ではないので、ずっと気宇壮大なビジョンをずっと言ってのけるっていうのが彼の仕事じゃないですか。

ぶち上げた5万人の雇用創出は非現実的

トランプ氏が何を言いたいのか分かりませんけど、今さら土建をやってもしょうがないし、雇用というのは現実的に考えると今のこのご時世は昔とは違うので、国内で閉じてすべてをどうこうするのは基本的には難しいでしょうね。
企業は元気になるかもしれませんけども、現実的にどうでしょう。そこまでの雇用を出せるかどうかは良くわからないですね。

ITジャーナリスト 三上洋さん

カギを握るのは孫社長が手に持つ用紙に書かれた「Foxconn」

携帯大手のスプリントとTモバイルの合併みたいな話より、ポイントは台湾の企業「Foxconn(フォックスコン)」にあるのではないかと思っているんです。
何も情報がない中で、孫さんが掲げているパワーポイントの用紙に一つだけ事実があって、この用紙の右上に「フォックスコン」というロゴがでかでかと書いてあるんです。
このフォックスコンがキーポイントなのかなという気がしています。

Foxconnがアメリカ進出する布石

フォックスコンは、組立分野で「世界の工場」と言われて、いろいろな企業から生産請負をする会社。
このフォックスコンがアメリカに進出するんじゃないかと、そこに孫さんがお金を出すんじゃないかというのが私の読みです。
フォックスコンは今まで、中国とかインド、ベトナムなど賃金の安い国で作ることで安く商品を作ってきました。それに限界がきているのではないかと思います。
ワールドワイドに展開するというのはグローバル企業のフォックスコンにとってはいいことなのですが、金がかかるというところで仲が良いと言われている孫さんとフォックスコンの会長が話をつけて孫さんが金を出すことなんじゃないかなと思います。

アンカー・三浦瑠麗のまとめ

孫さんはこれから10年君臨し続ける中で、ハイリスク・ハイリターンな話を繰り返していくんだろうと思います。これは「話題性ビジネス」というんだけれども、ソフトバンクは自分でものを作って売るという会社ではないですからね。そういう意味では、会社を買うとか進出するときにお金を出すとかいうソフトバンクらしいことをこれからもやっていくんだろうなぁと思います。


(執筆:compass)