日本はもっともっと貧しくなる。【『あしたのコンパス』新年初語りSP(2)】

あしたのコンパスのアンカー4人、速水健朗、佐々木俊尚、古市憲寿、三浦瑠麗が勢ぞろい。それぞれがあげたテーマについて語りまくる特別企画。第2回は佐々木俊尚さんのテーマ「暮らしはどう変わるか?」について徹底的に語り尽くした。(司会:松村未央アナウンサー)

カテゴリ:国内

  • 日本は多様化が進む一方、過度な正義感が横行
  • 「ベーシックインカム」は人の生きがいを奪う
  • これから日本はもっと貧しくなる

多様化が進む一方、過度な正義感が横行

佐々木「『暮らしはどう変わるか?』っていうテーマなんだけど、これ重大ニュース見ると全然暮らしと関係ないのしか載ってない」

松村「おっ!重大ニュース見てみましょうか」

佐々木「暮らしと関係ないのしか載ってないんだけど、ちょっと見ていてふと思ったのは『パナソニックが同性婚を結婚相当として認める方針へ』っていう。まあ渋谷区がLGBTの法律を条例で制定したりとか、そういう多様化っていうのがすごい勢いで進んでいるっていうのが一方にあり、もう一方でこの4月の一番最後にあるんだけど、熊本地震に関連した新語「不謹慎狩り」が流行ってるじゃないですか。
その過度な正義感みたいなのが横行していて、多様化が進んでいることと正義感が強くなっていることのギャップを、最近すごく感じるんです」

「ベーシックインカム」が実現した社会は幸せなのか?

佐々木「福祉や生活保護の話になるとベーシックインカムの議論も出て来ますが、ベーシックインカムになると、生活の不安はなくなって、みんなには月10万くらいもらってとりあえずは暮らせますよ、と。
そうすると、『じゃあ生活の心配はないからこれからの民主主義について議論でもしよう』って言って、古代ギリシャみたいな広場に集まって議論をする人たちがたくさん出てくる…その一方で、何もしないで1日中スマホでゲームをやっている、という人もたくさん現れるだろうと。
その時に、その人たちの生きがいって一体何なんだろうかっていう問題が起きてくるかもしれない。一生、スマホでゲームをやってても人間は耐えられるのかな?」

三浦・松村「耐えられない…」

古市「耐えられるんじゃないですかね?ずっとやってる人もいますよね」

三浦「高等遊民だから耐えられるかもしれないけど、普通の人はもっと暴力的ですよ」

古市「え、じゃあVRとかでうまく、なんか『ボクシングゲーム』とかやればいいんじゃないですか?」

三浦「なんか、(映画の)『マトリックス』の世界っぽいな」

速水「クオリティーの高い娯楽を与え続けろっていう」

古市「でも今、現にそうなってる。どんどんクオリティーの高い娯楽が…ポケモンGOとか」

三浦「でも、それってまさにローマ帝国のときの話で。『パンとサーカス』でしょ? だから殺し合いがどんどん過激になってきて。私は、ゲームの世界がどんどん過激になっているのも、そういうことだと思うんですよ」

古市「ローマ帝国の再来?」

三浦「ローマ帝国。だからネロ皇帝がライオンに人を殺させてたりしてた時代の、あの感じですよ。そうやって政府が肥大化するじゃないですか」

佐々木「『マトリックス』みたいになるんじゃないですか。マトリックスの中に結局目覚めたはいいけど、あんな小汚い宇宙船みたいなものの中でグレーの汚い服を着て、クソまずそうなもの食べて…いや、こんなんだったら夢見てた方が良いって戻ってくる人がいるじゃないですか。あの気持ち、僕は分かるなって」

日本は今よりもっと貧しくなる

三浦「私は日本は『マトリックス』を提供しないと思っているんですよ」

佐々木「何を提供するんだろう、日本は?」

三浦「それは里山的生活の人たちと都市の人とたちが微妙に均衡しながら、里山的生活の人たちを優先しながら段々みんな、貧しくなっていくんですよ」

速水「それ、今の現状じゃないですか。地方に補助金出して、って」

三浦「でもまだ貧しくないじゃないですか」

速水「国全体が…」

三浦「もっともっと貧しくなるということですね」



(執筆:compass)

【『あしたのコンパス』新年初語りSP!】
(1) 「東京」の未来はどうなる?/アンカー・速水健朗
(2) 日本はもっともっと貧しくなる。/アンカー・佐々木俊尚(この記事)
(3) 日本人は死ぬまで働くことになる。/アンカー・古市憲寿
(4) 日本が変わるエックスデーは2050年!?/アンカー・三浦瑠麗