「日本が一番スゴイ!」と絶賛。テキサスに響くサザンの曲で、日本の未来は明るい?

SXSW2017リポート

カテゴリ:テクノロジー

  • SXSWでトレードショーが始まった。
  • 一番人気は日本のブース。
  • 出展者は「反応は上々。世界にアピール」と笑顔。

「トレードショー」が開幕

「日本が一番スゴイわ!」

ブラジル人の女性が笑顔で私に声をかけた。

音楽・映画・インタラクティブテクノロジーの世界最大級イベント「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」。メイン会場のコンベンションセンターでは12日、世界中から創造的な製品やサービスが集まる展示会「トレードショー」が始まった。

1階の広い会場に、企業などが競い合うようにブースを並べている。VRを展示し、宇宙服を着た写真が撮れるNASAのブースはわかりやすいので、かなり人気だ。

NASAのブース

NASAに限らず、最新テクノロジーとしてVRやARを取り扱っているブースが目立つ印象だが、ソーシャルメディア上で語られているデータを、収集・調査・分析しているSprinklr社によると、SXSWでは「ソーシャルインパクト」「ソーシャル」という言葉の方が、「VR/AR」を上回る注目を集めているという。

会場には、メキシコ・スペイン・スイス・中国・韓国など、それぞれの国が固まって展示をしているコーナーがある。

最初に私が体験したのはIT先進国として知られるフランスのブース。取っ手を回して選手を動かす昔ながらのサッカーゲームにITを組み合わせた製品だ。真上から撮影できるカメラが取り付けられ、ゴールが決まるとプレイを映像で再現できる。点数はもちろん、ゲーム内容や勝敗の履歴をなど全て専用アプリで管理してくれるという。

各国ともVRなどを展示したりはしているが、全体的に地味な印象だ。

イタリアのブースを訪れると、製品の説明はしてくれず、3人組がただ音楽を演奏していた。もちろん、ここにも何かテクノロジーが詰まっているのだろうが、よくわからなかった。

「しゃべるトマト」に「ハイテクトントン相撲」も

そんな中、大勢の人が集まっていたのは日本のブース。出展数は圧倒的に多く、次に大きいブラジルの数倍に及ぶ規模だ。

面積だけでなく、製品も硬軟織り交ざってバラエティに富んでいる。冒頭に紹介したブラジル人女性が「日本が一番スゴイ」と言っていたのもうなずける。

この通りは奥まですべて日本

人が触ると電気信号を感じてしゃべりだすトマトや、ホログラム映像と現実の世界をミックスさせたMR(複合現実)を生かした展示など、技術力の高さが感じられる。

また、手を使わずに声を出すと土俵が動く「トントン相撲」では、体験した外国人が熱くなって笑顔で大声をあげていた。まさに言葉のいらないコミュニケーションツールといった感じだ。

押し倒しで外国人の勝利

浴衣を着たりする演出なども外国人たちから評価が高いようだ。

ひときわ注目を集めていたのはサザンオールスターズの「東京VICTORY」が流れている大がかりなドーム型のワイドスクリーン。8K映像、モーションライド、5.1chサラウンドシステムを組み合わせ、ヘッドマウントディスプレイを使わずにVR体験ができるという世界初の試みで、体験しようとする人たちで列ができていた。


ブースに出展していた一人は「スタートとしては反応も上々です。もともと日本でも出していたものを持ってきたのですが、これから世界にアピールしていきたい」と意気込んでいた。

「内向き」と批判されがちな日本だが、ここではそんな消極的な空気を感じさせることはない。ただ、アートとしては素晴らしくても、将来の実用化や展望について聞くと特にビジョンがないという人もいた。

SXSWを通じて、世界で存在感を示すことはできるだろうか。


(執筆: 清水俊宏)