徒歩で、電車で、デスクで。仕事が忙しい人の“日常ながら運動”

特集「人生後半、作り直したいこのカラダ」第4回

カテゴリ:話題

  • 働き盛りの人たちは運動時間の確保が難しい
  • 日常生活活動を運動に変えてしまう画期的な健康法
  • いつでも、どこでも、体を鍛える「ながらチャンス!」

「運動が必要なことはみんなわかっているが、問題は続かないこと」

そう話すのは、日常ながら運動推進協会代表の長野茂さん。特に30代~40代は仕事が忙しく、1日8時間以上働き、7~8時間睡眠を確保し、さらに友人と会ったり、趣味を楽しんだり、家族と過ごす時間をとったりしていると、健康のために運動の時間を確保するのは至難の業。

「例えば、運動不足の生活を改め、週2回水泳をやろうと決めたとしても、大事な仕事が急に入れば水泳をパスするのは当たり前のこと。だから続かないんです。運動を続けるコツは、必ずやらなければならない仕事や家事などを見直し、工夫して健康づくりの運動に変えてしまうことなんです」

長野さんは、この健康法を“日常ながら運動”と命名。普及推進活動を行い、今では国の健康づくり施策の基本運動にまでなっています。

「家から駅まで“ウォーキングタイム”、満員電車は“移動ジム”、デスクワークは“シークレットジム”、家事は“マイジム”と思えば、ストレスもなくなります。階段だって体を鍛えられる絶好の“ながら”チャンスだと考えれば、力が湧いてきます」

生活のあらゆるシーンで、“ながら運動”を行うと1日トータルで、かなりのエネルギーを消費できます。しかも運動を小分けにすることでドッと疲れることもなくなり、翌日に疲労を持ち越すこともありません。

「生活に必要な動作を、ちょっと力を込めて行えば筋トレに、ちょっと素早く行えばエアロビクスやウォーキングに、そしてちょっと大きく動かせばストレッチになります」

では、日常の動作の中に、どんな“ながら運動”のチャンスが潜んでいるのでしょうか? 具体的にご紹介します。

デスクワーク中に脚を鍛える運動

デスクワークをしながらできるのが、太ももの前後を鍛える運動です。椅子に座ったまま簡単にできるので、ぜひチャレンジしてみてください。

デスクワーク中にひざ前の筋肉を鍛えて、むくみも解消

同じくデスクワークをしながら、ひざの前の筋肉を鍛えられてむくみも解消できる運動です。足をあげて地面と水平にするのがポイント。

テレビを観ながらできる腹筋運動

続いて、家でテレビを観ながらできる腹筋運動です。ソファに浅く腰掛けて、背中を後ろに傾けるだけで、おへそ周りの腹筋が鍛えられます。

イスに座って下腹部の腹筋を鍛える運動

ソファに座って家でテレビを観ながら、両足を上げてみてください。下腹部の腹筋が鍛えられますよ。

通勤電車に乗りながら、足腰を鍛える

通勤電車では足腰を鍛えられます。しかも超簡単。つり革につかまった状態で、かかとを上げたり、少しひざを曲げたりするだけ。日々の通勤電車内がジムの代わりになります。

徒歩の時間をウォーキングの運動にかえて効率よく鍛える

通勤や仕事で歩く時は、大股かつ早足で歩けば、立派なウォーキングの運動になります。

いつでもどこでもできるのがその場でのウォーキング

家でも会社でも。ちょっとした時間にどこでもできるのが、その場でのウォーキング。いろいろな動きを取り入れれば、さまざまな部分が鍛えられます。

ちょっとした工夫でできる“ながら運動”を日常生活に取り入れて、運動不足を上手に解消しましょう。


■長野茂
ながの しげる/日常ながら運動推進協会、ダンベル健康体操指導協会、アロマフィットネス協会各代表。日本に米国のフィットネスクラブシステムを導入し、スポーツ・フィットネスクラブ事業を普及、定着させたフィットネス事業界の理論的指導者。 エアロビクス、フィットネスマシン、テーピング等も日本に紹介、普及させる。21世紀型の健康づくりの啓蒙、普及のために日常ながら運動、ダンベル健康体操、アロマフィットネスの講演会、指導者認定講習会を全国展開。 「日常ながら運動」を考案、提唱し「日常ながら運動」のブームを巻き起こす。また、静岡県袋井市未来大使もつとめている。


文=石川博也
撮影=鈴木慎平