「最近、薄くなってきた気がする…」男性の薄毛(AGA)の定義、診断基準とは?

特集「いつ身に降りかかるかわからない…オトコの薄毛問題」第2回

カテゴリ:話題

  • 薄毛とは「一般的に頭髪の量が減って、地肌が見えてしまう状態」のこと
  • 抜け毛の増加=薄毛とは言い切れない
  • 注意すべきは「髪の毛の細さ」

大人の男性にとって、特に深刻で切実な問題となる「薄毛」。ある日突然薄毛になってしまうケースは非常に稀で、基本的にはジワジワと静かに進行していくものであるため、毎朝鏡を眺め一喜一憂している人のほうが多いだろう。しかし、どこからが「薄毛」なのか、その定義を知る人は少ないはず。そもそも薄毛に明確な定義は存在するのか? 誰もが気になる「薄毛」の定義と原因、そして診断基準について調べた。

薄毛、AGAの定義とは? 時代とともに気にする人は増えているの??

そもそも「薄毛」とは、医学博士の音田正光先生(親和クリニック総院長)によれば「一般的に頭髪の量が減って、地肌が見えてしまう状態」のことを指す言葉だという。本数自体はさして変わらなくても、毛自体が細く薄くなりボリュームがなくなってしまう場合と、毛が抜けて本数自体が減ってしまう二種類のパターンがあるそうだ。「円形脱毛症」のように疾患としての脱毛とは違い、一般的に薄毛で悩む男性の多くは「男性型脱毛症(AGA)」だといわれている。よって薄毛=AGAと考えてもよいだろう。

ちなみに、音田先生の著書『薄毛革命 「自毛主義」のすすめ』によれば、この数年来すっかり一般的な言葉となったAGAの定義は『額の生え際や頭頂部の頭髪が軟毛化して細く短くなり、進行すると額の生え際が後退して、頭頂部の頭髪が薄く、やがては抜け落ちる現象』のこと。日本人男性のAGAの発症頻度は全年齢平均で約30%、20代で約10%、30代で20%、40代で30%、50代以降で40数%と、年齢とともに割合が増えていくという。

頭髪意識度調査2008~2015における男女各2400名(計4800名)の内、脱毛について悩んでいると回答した男性がいつから薄毛を気にするようになったのかについては、リーブ21が下記のような調査結果を発表している。

このデータをみると、20代、30代で抜け毛を気にするようになった男性の割合が、年々わずかだが増加していることがわかる。リーブ21の調査によればその要因は、遺伝的要因やホルモンの影響、日常の間違ったヘアケアなど様々な要素が絡みあっており、さらに個人差もあるという。「AGAの原因はコレ!」と明確にはっきり断定させることは、現代医療においても未だ難しいようだ。

原因究明の点は一旦、置いておくとしても「自分は薄毛(AGA)なのか?」という点は、非常に気になる部分だろう。

「特に若い世代こそ、自分が薄毛と呼ばれるレベルなのかどうかは微妙なラインのため判別が難しく、『気にし過ぎなだけかもしれない』『いや、薄毛かも』と悩み抜く人も多い」

と音田先生は語る。デリケートな問題だけに、安易に家族や友人に相談することもできず、一人で問題を抱え続けてしまうというわけだ。

抜け毛の数は無関係!? ポイントは「頭頂線」。薄毛やAGAの診断基準とは?

このように原因究明が難しい薄毛(AGA)だが、診断基準というものはちゃんと存在する。音田正光先生の『薄毛革命 「自毛主義」のすすめ』によれば、この診断基準とは、こめかみの剃り込みの部分「角額」の先端が、頭頂と耳の穴を結んだと仮定した場合に伸びる線「頭頂線」の前方2cmを超えて後退しているかどうかが判別ポイントとなるそうだ。

「お風呂場の排水溝の抜け毛を見て、薄毛が心配になったといって、AGAクリニックに来院する人も増えていますが、必ずしも排水溝の抜け毛が多い=薄毛のサイン、ということではありません。正常な毛髪サイクルであれば、1日に50〜100本の抜け毛があるのは当たり前のこと。しかし、このとき自分の抜けた髪の毛が細く、弱々しいものになっていたら、要注意です」(音田先生、以下同)

AGAになると、髪の成長が短いものとなり、太くしっかりした毛髪が細く弱々しいものになってしまうため、髪の状態をチェックすることは重要だという。とはいえ、そう言われても、ピンとこない人が多いだろう。

「身も蓋もない言い方かもしれませんが、自分で薄毛が気になるようになった時点で、すでにAGA予備軍と言ってもいいでしょう。しかし悲観することはありません。早い段階で薄毛を自覚し、早期治療をすることが重要だからです」

現在、医療が発展した日本では薄毛に対する様々な対処法、治療法が用意されている。まだまだ不透明な部分も多いAGAだが、日本の高度な先進医療、研究をもって、育毛技術は進化し続けている。自分がAGAだからといって、絶望する必要は全くない。むしろ早期発見、早期治療は、薄毛改善の近道でもあるのだ。

取材協力

親和クリニック総院長・音田正光
『薄毛革命 「自毛主義」のすすめ』(幻冬舎)
http://amzn.asia/aQcdidD

リーブ21
http://www.reve21.co.jp/


【執筆:藤野ゆり(清談社)】