日本は今、女性活躍、働き方改革への早急な取り組みが課題となっている。

しかし、多くの企業が一部の女性への義務的な支援として捉え、それを受ける側の女性たちは、肩身の狭い思いをしているのが現実だ。

そんな中、株式会社アペックスの芳子ビューエル社長は、今よりもっと働く女性が厳しい立場に置かれていた30年前に3人の子どもを育てながらブランド雑貨の輸入・販売会社を立ち上げた。

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「『ビューエルさんは好きなことをやってるからお嬢さんが犠牲になってる』って学校の先生にも言われて。自分の中で、そういうのがすごく大変だったんです。だから、働く人たちが少しでも仕事しやすいように」という自身の経験をもとに、誰もが働きやすい環境作りに取り組んできた。

定年後に新規採用された社員も

その一つが、有給を1時間から取ることができる制度。

子どもの急な病気や歯科医院の予約、理由はなんでもOKだという。

制度を利用する男性社員は「子どもが保育園に行っているので、行事などの時に使っています」と話す。

また、希望があれば在宅勤務も認めている。

都内在住の女性は、会社から支給されたスマートフォンとパソコンを使い、打ち合わせなどはオンラインで行う。出社するのは週に1回でいいので、通勤時間も節約でき、子供とより多くの時間を過ごすことができる。

さらに、キャリアと人脈を買われて、定年後に新規採用された社員もいる。

化粧品会社の営業担当として長年勤務し、定年後に採用された女性社員は「微々たる力しか出せませんけど、仕事ができるってことは感謝、感謝、感謝です」と明かした。

年齢、性別を問わず、有能な人材を手放さない工夫が会社の業績を支えているのだ。

ビューエルさんは「みんなが仕事をしていてやりがいがあるということ、自己実現ができるということ、会社と社員がwin-winというか。そうならない限りは、これからの時代絶対に伸びないと思うんです」と語った。

「全ての社員が笑顔になれる」ように…ビューエルさんの思いが未来の大きな力となっていく。

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/sdgs.html