ゲームで五輪へ!? eスポーツが統一団体設立へ

国内でプロライセンス発行で高額賞金大会も

カテゴリ:話題

  • eスポーツは世界で1300億円の市場規模へ、賞金総額20億を超える大会も
  • 国内は海外に比べ盛り上がりに欠けている現状
  • 団体の統一で国際大会への出場も可能になる

海外で流行するeスポーツ

「eスポーツ」という競技をご存知だろうか。
「エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)」を略したものでコンピューターゲームやビデオゲームで行われる競技のことを指す。

このeスポーツ、経済産業省が2月にまとめた報告書では、世界の市場規模は2015年におよそ830億円。今後も年率13%の成長が見込まれ、2019年の予測では1300億円を超えるとされている。(企業とユーザーが大会・チーム・個人に支払った総額が世界市場規模)

また海外では“プロスポーツ”として認知されていて、賞金総額が約20億円の大会も開催され、プロリーグやプロチームも存在している。
特にeスポーツ強豪国であるアメリカ、韓国、中国では、数百名規模のプロ選手が存在していて、プロ選手の中には、年間数億円の収入を得る選手も存在する。

一方、日本の現状はどうなのだろうかー

賞金額が低く、選手に負担がかかる日本の現状

まず海外と違う点として、日本では景品表示法によって、賞金の上限はわずか10万円となってしまう場合もあるほか、徴収した参加費などで賞金を出すと賭博罪の可能性も出てくるため賞金額の上限が低く、海外の大会と比べると盛り上がりに欠けてしまっている。

また、多くの日本人選手は認知度が高い海外の大会に出場するため、移動費や宿泊費などで負担を強いられているのが現状だ。

一方、世界では“プロスポーツ”としての取り組みがさらに進んでいて、2024年のパリ五輪でeスポーツが正式種目に採用される可能性があることが話題となっている。
そしてその前段階として、スポーツ国際大会であるアジア競技大会の2022年杭州大会でeスポーツが正式なメダル種目になると発表されているほか、2018年のジャカルタ大会でも参考種目になる予定だ。

しかし日本は、eスポーツ団体が大きく3団体に分かれているため、「そのスポーツの国内唯一の代表団体であること」という条件があるJOC(日本オリンピック委員会)に加盟することが出来ず、国際大会に出場することができない状況だった。

統一後の日本のeスポーツは?

このような状況の中、きょう発表されたeスポーツ団体の統合と新設に向けた取り組みの開始は、日本のeスポーツにとって画期的な動きとなりそうだ。

日本のゲーム関連団体とeスポーツ団体の5団体(CESA、JOGA、JeSPA、e-sports促進機構、JeSF)が年内に統一団体の設立を目指して協議をすすめるという。

ファミ通グループ代表浜村弘一氏は「日本で統一団体が作られればJOCに加盟出来ることとなり、これで国際大会にも日本選手団の一員として出場できるようになる」と話す。

また、この新団体が日本初のプロライセンスを発行を行うことが決まり、日本人選手が国内でも“プロ”選手として活動を行うことが出来るようになる。
つまり、ゴルフや将棋のようにスポンサーを集めた大会を開催することも可能になり、“プロ”のeスポーツ選手が国内の大会で高額な賞金を得ることもできるようになるのだ。

そして世界的にも珍しいのはゲーム業界団体の協力を得てeスポーツの業界団体が統合を図るということだ。
現在世界的に問題化している、コンテンツを持つゲーム業界団体に許可を得ずにイベント運営側がイベントをしてしまうなど様々なトラブルから生まれる「ゲーム業界団体vs選手・イベント」という構図を、最初から解消した状態でスタートできる。

CESA(コンピュータエンターテインメントソフトウェア協会)の富山竜男専務理事は「当面の目標はやはりJOCに加盟して国際大会に出れる体制づくりをしていくことにある。そしてeスポーツの振興と発展を目指せるような団体にしたい」と話す。
日本で新しく作られる統一団体、そしてプロ化から始まる国内のeスポーツの発展で、日本人が世界のeスポーツで大躍進を遂げそうだ。


(執筆:editors room)