カードゲームの「UNO」で遊んだときを思い返してほしい。
一番盛り上がる時と言えば、次の人が2枚・4枚取らなければならないドロー系カードが次々出され、たまりにたまったカードを誰が取るのかドキドキする瞬間ではないだろうか。
また、最後の1枚が「記号カード」になってしまい、「あがれない」とがっかりしながら勝利を見送る残念感もおなじみだろう。

ドロー系カード(ドロー2とワイルドドロー4)
ドロー系カード(ドロー2とワイルドドロー4)
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ところが「UNO」公式Twitterが、これらのプレイは公式ルールではないと表明して世界中の「UNO」プレイヤーを震撼させている。



世界に衝撃を与えたツイートが投下されたのは5月5日。
英語版公式アカウントが「ドロー2とワイルドドロー4は重ねられない」と公表し、さらに7日には「最後の一枚は記号カードでもあがることができる」とツイートしたのだ。



この内容は日本語版公式アカウントも追ってツイートし、Twitterは驚きの声であふれた。

・なん……だと………
・それがおもしろいのに!
・そーだったの?!
・OH!NO!!!!!!!!


直ちに正しいルールを確認しようと公式サイトにアクセスした人も多いだろうが、実は詳細なルールはサイト上で紹介していないのだ。
そればかりか、公式サイトで公開している動画では、ドローカードを重ねる独自のルールで遊んでいる。

一体、公式ルールとは何なのか?なぜ、このタイミングで改めて公式ルールをお知らせしたのか?
日本でUNOを販売するマテル・インターナショナルの担当者に聞いてみた。

大反響は想定外です

――そもそも「公式ルール」ってなんなの?

取扱説明書に記載があるルールを公式ルールとよんでいます。
メーカーが主催する大会は、このルールに則って運営しています。


――UNOのルールはいつ出来て、今まで大きな変更はあった?

UNOは1971年に考案され、2016年に45周年を迎えました。
2016年には「白いワイルドカード」、2017年には「シャッフルワイルドカード」が追加されました。

「白いワイルドカード」とは、自分で好きなルールを書き込んで遊ぶことができるカードです。
たとえば「ドロー10」「全員、カードを見せ合う」「おもしろい話をしてすべったら4枚引くが、1人でも笑ったら1枚残して捨てられる」など。
「シャッフルワイルドカード」とは、全員のカードを集めてシャッフルし、配り直します。
カードが増える人もいれば減る人もいて、ゲームがリセットされるようなスリリングなカードです。


――なぜローカルルールの方が広まっているの?

各地域ごとにそれぞれのローカルルールが発生し、広まっていったものと思っております。
メーカーとしては、先ずは楽しんでいただくことが第一となりますので、公式ルールを絶対厳守という姿勢はとっておりません。
今回SNSで発信したのは、あくまで公式ルールとなります。
ローカルルールを交えながら、ご自由にUNO カードゲームで遊んでいただけたら嬉しいです。


――なぜこのタイミングで、公式ルールをお知らせしたの?

今回は、ルールが変更されたわけではなく、「ローカルルールが多数存在する中で公式ルールをご存知でした?」という形での投稿でした。
あくまで公式ルールは公式ルールで、引き続きローカルルールも交えながら多くの方に楽しく遊んでいただきたいです。


――大反響が起きたのは狙い通り?それとも想定外?

想定外です。
公式ルールをご存知ない方が多かったようで、非常に驚きの声が集まり、改めて同商品の持つポテンシャルを感じております。

「ワイルドドロー4」は○○の時しか出せない

今回は「ドロー系カードが重ねられない」ことと「記号カードであがれる」ことが話題になったが、他にも公式ではない様々なローカルルールが存在する。例えば…

1.場のカードが3で、手札に3が2枚あったらまとめて出せる
2.ゲームの順位は、あがった順番で決める
3.ワイルドドロー4は、順番が来たら好きなときに出せる
4.ワイルドドロー4が出されたら、次の人は絶対に4枚取らなければならない

以上の4つのルールを正式なものだと思っている人もいるだろうが、実はすべて公式ルールではない
本来の公式ルールは下のようになっている。

1.同じ数字のカードを一度に複数出すことは出来ない
2.1人があがったら手札の得点で順位を決める
3.ワイルドドロー4は、他に出せるカードがない時のみ出すことが出来る。
4.ワイルドドロー4を出した次の順番の人が「他に出せるカードがあったのでは?」と思ったときは「チャレンジ」とコールして、ワイルドドロー4を出した人の手札を確認することができる。反則があった場合はワイルドドロー4を再び手元に戻し、さらに4枚のカードを手札に加える。反則がなかった場合はコールした人が4枚のカードと罰としてさらに2枚のカード、合計6枚のカードを手札に加える。つまり「チャレンジ」コールをすることで4枚引かなくても良い場合がある

これらのルールはすべて付属の説明書に書いてあるのだが、なくしてしまったらどうすればいいのか?と聞いたところ「正しいルールは、弊社カスタマーサービス(03-5207-3620 月~金曜日10時~16時※祝日除く)までお問い合わせください。」とのことだった。

これを機会に「公式ルール」で遊んでみると、今までとは違う意外な楽しさに気がつくかもしれない。
次にUNOをするとき、ワイルドドロー4を出されたら「チャレンジ!」と言ってみてはいかがだろうか?

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。