天皇陛下はきょう退位される。退位の儀式では天皇として最後のおことばを述べられる。
30日の午後5時から行われる「退位礼正殿の儀」では、どのようなことが行われるのだろうか?

皇室の歴史に詳しいモラロジー研究所の所功教授に聞いた。

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退位礼正殿の儀とは?

モラロジー研究所 所 功教授:
この度200年ぶりに譲位、退位という形で皇位継承されます。
そのことを午前中「退位礼当日賢所大前の儀」で神々にお告げになり、午後「退位礼正殿の儀」で人々に向かってお告げになるという儀式です。 

Q:参列者というのは、どういった人が?

モラロジー研究所 所 功教授:
今回最小限、まあ300名近く、国民を代表される方々が参列されると伺っています。

宮殿「松の間」ってどんな場所?

きょう「退位礼正殿の儀」が行われる皇居内の宮殿にある「松の間」。この「松の間」というのはどういったところなのだろうか?

モラロジー研究所 所 功教授:
宮殿というのは一番大事なところですが、その中でもとりわけ正殿という真ん中のお部屋がありまして、その3つある中の中央の松の間。

「松の間」では、即位礼が行われたりとか、あるいは毎年、新年祝賀の儀が行われる場所。皇居の最高の儀式を行う場所です。

宮殿内でも最も格調の高い部屋で総理大臣や最高裁の裁判長の親任式なども、この「松の間」で行われるといういう。では、この部屋で行われる「退位礼正殿の儀」というのは、実際にはどのように進められていくものなのだろうか?

退位礼正殿の儀では何が?

モラロジー研究所 所 功教授:
まず、天皇陛下、皇后陛下、以下、皇太子、皇太子殿下などがお入りになる。その場所において、まず総理大臣がお言葉を述べられ、その後、天皇ご自身がお言葉を述べられる。

その場所には、古来“三種の神器”とされてきました「剣」と「勾玉」、及び国事行為に使われます、「御璽」と「国璽」というものをお持ちになる。 

陛下として最後の“おことば”の内容は?

Q:そして国民代表として安倍総理が、天皇陛下へ感謝などを述べた後に、いよいよ天皇陛下が最後のお言葉を述べられる。

では、陛下はどういったお気持ちで、どのようなことを述べられるのだろうか? 

モラロジー研究所 所 功教授:
まず、今回は皇室典範特例法に基づいて退位をされますので、恐らくまず総理が述べられ、それを受けて30年間本当に在位できたこと、象徴としての務めを果たせた事を恐らく政府に対して、あるいは国民に対して感謝の言葉を述べられるのではないのかという風に思われます。 

儀式の後もお忙しい?

退位正殿の儀式自体は10分ほどの予定なのですが、この儀式が終わった後も陛下はまだまだお忙しいという。

モラロジー研究所 所 功教授:
お正月の儀式もそうなのですが、表向き以外にいろいろな方々にご挨拶を受けられるということで、午後7時すぎまでずっと予定が続いているようです。 

(めざましテレビ 2019年4月30日放送分より)