「介護したのに遺産は等分?」きょうだい間の遺産相続トラブル急増中!その対処法とは?

カテゴリ:国内

  • 最近、兄弟や姉妹間の遺産をめぐるトラブルが増えている
  • 「介護したのに相続は等分?」 “不平等”を解決する「寄与分」とは
  • 相続したら借金はどうなる?「相続放棄」はいつまで可能かなど解説

半数以上が「良好な関係ではない」 きょうだい間トラブルの理由は…

今、遺産をめぐり兄弟や姉妹が骨肉の争いをするケースが増えているという。

雑誌「プレジデント」が全国の弁護士を対象にしたアンケートで、老後・相続トラブルで最も多かったのは、兄弟や姉妹間の遺産分割に関するトラブル
肉親であるからこそ、問題が長期化することが多いというが、誰にでも起こりうる深刻な問題だ。

遺産相続など家族間の問題を多く扱う原田和幸弁護士に、実際に多くある遺産相続トラブルを例に、その対処法を解説してもらった。

立本慎吾フィールドキャスター:
そもそも、兄弟間はどれくらい仲が良いのか?グッディ!では40代以上の200人に緊急アンケートを実施しました。結果がこちらです。

<40代以上 兄弟姉妹間の仲は?>
Q.兄弟姉妹との仲は?
→58%の人が関係良好とは言い切れない。

Q.最後に兄弟姉妹と会ったのは?
→30%の人が1年超会っていない。


立本:
アンケートでは「3年超会っていない」というカテゴリーになっていますが、中には10年、20年会っていないという方もいらっしゃいました。
不仲になった理由は「親の介護をすべて押し付けて、一切姿を現さないしお金も出さない」「お金を返さない」など様々でしたが、最も多かった理由が「特になし」だったんです。

安藤優子:
お互いに配偶者ができて、そっちの家庭、こっちの家庭みたいになると、自然と離れていくものなんでしょうか。

倉田大誠アナウンサー:
斎藤さんは実際に結婚されて、ご兄弟との関係性は何か変わりましたか?

トレンディエンジェル斎藤:
父親が家族を集めるのが好きだったりするので、それこそ昨日も妹が舞台を見に来たし、弟も連絡とったりしてますよ。もちろん疎遠な時期もありましたけど、みんな大人になって結婚して、また連絡を取るようになりました。

倉田:
仲は悪くないけど、なんとなく離れていた時期もあると。

トレンディエンジェル斎藤:
はい。もしかしたら今後も疎遠になる時期があるかもしれないな、って感じで、結構ナチュラルに構えています。

安藤:
会っていない年数というのは、通信手段の変化もあるのかもしれませんね。直接会わなくてもコミュニケーションできるから。私も兄弟でしょっちゅう会ったりとかはないですね。(会うのは)法事くらいかな。

伊藤洋一(エコノミスト):
うちは、兄弟で年に2回必ず食事会を開きますよ。弟がインドネシアに行っていて、彼が帰ってくるのが年に2回だから、そのタイミングで。


兄弟・姉妹の関係は「気付いたら疎遠になっていた」というケースも多いようだ。
特別仲が悪いわけではないが、良好とも言えない…そんな関係の中で、実際にどのような遺産相続トラブルが起こるのだろうか?

<介護を伴う相続トラブル>
・Aさん家族は、父がすでに亡くなっており、母とAさん、妹、弟の4人家族


・Aさんは足の悪い母と10年以上同居し、介護をしていた。妹、弟は介護などに協力的ではなかった。


・母が亡くなり、相続財産は3000万円に。妹と弟は相続財産の3等分を要求。


・しかしAさんは「私がずっと介護をしていたから多く受け取りたい」と考え、トラブルに…


安藤:
「私が介護したんだから」とか「あなたたちは何もしなかったじゃない」という気持ちは、本当に分かります。法的には三等分することになるんですよね?

原田和幸弁護士:
法定相続分に従って、原則はそうなっています。

安藤:
だからこそトラブルになるわけですね。

立本:
そんなトラブルの回避術がこちらです。

「介護したのに…」の不満を解決 「寄与分」とは?

<寄与分で解決できる>
・寄与分とは、財産の維持や増加に貢献した相続人が、他の相続人より多く相続する制度のこと。原則、相続人全員で協議する必要がある。

・寄与分を立証するために、日々の介護の日記や写真などを残しておくと良い。話し合いや調停の際の資料となる。


高橋克実:
えー!介護って、ヘトヘトになるんだよ。ヘトヘトなのにそんな(日記や写真を残す)ことをやらなきゃいけないなんて、大変だよ。

安藤:
でも介護って、何ccお水を飲んだとか、わりと記録することが多いんですよね。そういったものが立証に役立つということでしょうか?

原田弁護士:
おっしゃる通りです。どこの病院に連れて行った、そこで薬を処方された、など毎日日記を書いている方もいらっしゃいます。あるいは、施設との契約書など、その記録を取っている方もいらっしゃいます。

安藤:
もろもろの手続きなど、「介護しました」と言えるものが残っていれば立証できるということですね。

立本:
そういったものを捨てずに、残しておくべきものは残しておくことが大切ですね。
さらに今年7月から、“新・相続法”が施行されます。例えば亡くなられたお父さんの息子さんの奥さんなど、法定相続人以外の親族でも、介護への貢献分を相続人に請求することができるんです。


ただし、原田弁護士曰く、この「新・相続法」では相続人以外も絡むことになるので、トラブルになる可能性も上がるという。


原田弁護士:
寄与分というのはこれまで相続人に限っていて、それ以外は認められてきませんでした。奥さんの方が実質的に介護しているケースが多いものですから、それを今回反映させてあげましょうということで、7月から法定相続人以外の親族でも請求可能となります。

高橋:
それはいいなと思うけど、たしかにトラブルが増えそうですね。

相続したくない“負の遺産” 放棄の方法は?

さらに複雑なのは“負の遺産”に関するトラブルだ。

<“負の遺産”相続トラブル>
・Cさん家族は父と母がすでに亡くなっており、兄には妻と子がいた。

・兄が亡くなり、しばらくたったある日、消費者金融から「お兄さまの借金1000万円を支払ってください」と電話が入り、トラブルに発展。

立本:
なぜCさんに突然電話が入ったのかというと、負の遺産も相続となりますので、第1順位の法定相続人である妻と子に借金は移ります。しかし、ここで相続権を放棄することで借金の支払いを回避することが可能なんです。すると、借金は第2順位の法定相続人である父と母に移りますが、すでに亡くなっています。すると第3順位のCさんのところに借金の取り立てがやってくるんですね。

原田弁護士:
自分が相続人になったことを知ってから3カ月以内であれば、相続放棄をすることが可能です。相続して3カ月が過ぎ、忘れたころに消費者金融から請求がくると、法律上は相続放棄できません。ですが、借金があったことを知らなかったことについて、相当な理由がある場合には例外的に、借金があることを知ってから3カ月以内であれば相続放棄ができることになっています。

立本:
第3順位の法定相続人が相続放棄をした場合、借金はどうなるんですか?

原田弁護士:
なくなります。法定相続人みなさんが放棄すると、相続人が誰もいなくなりますので、基本的に債権者は誰にも請求できなくなります。例外もありますが。

高橋:
そうなんですか!そういう仕組みは初めて知りました。

宮澤智アナウンサー:
放棄するのにも、条件が必要だったりするんですか?

原田弁護士:
相続放棄は、自分が相続人になったことを知ってから3カ月以内であれば、基本的にできますよ。家庭裁判所に申し立てが必要になります。


(「直撃LIVE グッディ!」4月22日放送分より)

グッディ!の他の記事