人型ロボ「Pepper」が劇的に“話し上手”になった!どんなやりとりができるのか聞いてみた

カテゴリ:ビジネス

  • 人型ロボットPepperがメジャーアップデート!会話能力が向上した
  • これまでは1往復の会話が多かったが、キャッチボールが10回以上続く
  • 家庭向けモデルは「ハイ、ペッパー」で会話

自然応答率が約7倍とはどのくらい?

あなたは、ソフトバンクグループの人型ロボット「Pepper」と話したことはあるだろうか。
昔は物珍しくて声をかけたがもう見慣れちゃって…という人もいるかもしれない。

そんな、今や当たり前になったPepperが、会話機能を強化しておしゃべり上手になったと4月16日に発表された。

家庭用のPepperも登場

そもそもPepperが初めて発売されたのは2015年02月27日。
一般向けの販売が始まった6月20日には、用意した1,000台が1分で売り切れてしまったという。
以降、発売のたびに売り切れを繰り返し、同年7月には接客業に対応した法人向けモデルの「Pepper for Biz」を発表。
そしてこのたび、3年以上の運用実績を基に、コミュ力や利便性を向上するなど、メジャーアップデートした「Pepper for Biz 3.0」の提供がスタートした。
さらに従来で言う「一般販売モデル」に変わって、家庭向けモデルの「Pepper for Home」も新たに発表し、こちらも提供が始まっている。

メジャーアップデートしたPepperはサイズやデザインに変更はないものの、発表されたプレスリリースによれば以下のような会話能力を向上したという。
・「自然応答率が従来モデルと比べ、約7倍向上」
・「会話キャッチボール数も、約7倍」
・「スムーズな会話がより長く楽しめるようになりました」

約7倍といわれても、どのようにコミュ力がアップしたのかピンとこない。
例えばどんな会話ができるのか?コミュ力はこれからもアップするのか?担当者に聞いてみた。

会話の流れからPepperが質問することも

――「自然応答率が約7倍向上」とは、何がどうなった?

Pepperが認識できる単語が大幅に増えたことにより、従来モデルと比べてお客さまが発話した内容をより正確に認識し、会話に沿った返答をできるようになりました。
また、Pepperが学習していない単語があったとしても、AIがキーワードから会話の内容を分析して答えられるよう改善しました。

例えばご家庭では、お客さまが「○○(商品名)が食べたいな」と話しかけた場合、商品名を学習していなくても、「食べたい」などフレーズから「お近くのコンビニに売っていませんか?」といった会話の趣旨に合う回答をします


――「会話キャッチボール数、約7倍」とは?

従来は、Pepperが発話した内容に対してお客さまが答えるなど、1往復の会話が多かったのですが、自然応答率が向上したことで、内容が破綻せずに会話のやり取りが心地よく継続できるようになっています。
また「何か面白いこと言って」と話しかけると、ダジャレで答えたり、ユーモア溢れる会話も可能です。


――「スムーズな会話がより長く楽しめる」…どのぐらい長く会話できる?

会話のキャッチボールが10回以上続いて、楽しんで頂けると思います。
キャッチボールなので、もちろん人間の方が一方的に質問するのではなく、Pepperが質問することもあります。
例えば、会話の途中で「今日の気分はどうですか」などと聞いてきます

またビジネス向けに、接客・受付・介護など業務別会話シナリオを搭載しています。
例えば接客では、これまでは一方的に商品の説明を行なっていましたが、「春って花が咲いて、温かくなってきて、いい季節ですね。四季の中だとどの季節が一番好きですか?」など、ちょっとした季節の話題や雑談を取り入れることで、楽しい会話の流れから自然な接客を行います。


また介護施設向けには、高齢者の方との雑談で「東京オリンピックが開かれるそうですね。前回の東京オリンピックはテレビで見ましたか?」など昔の思い出から会話を楽しんでいただけるような話かけを行います。
介護施設向けではPepperが話す声のスピードや高さも高齢者の方が聞き取りやすいようにチューニングしています。


家庭向けモデルは「ハイ、ペッパー!」で会話

――どんな改良をしてコミュ力がアップしたの?

まず、独自に会話シナリオを開発しました。
また法人向けには、3,000以上の接客や受付、介護などの業務別会話シナリオを搭載しています。
さらに、日本マイクロソフト社が提供するソーシャルAI「りんな」の技術を応用した、AIマーケティングソリューション「Rinna Character Platform」と、Google が提供する、自然言語に対応した会話型エージェントを開発できる開発プラットフォーム「Dialogflow Enterprise Edition」を活用しています。


――従来のPepperくんをバージョンアップすることはできるの?

できません。 
既存の「Pepper for Biz」をご契約のお客さまには、3年レンタル契約の契約満了が近いお客さまから順に「Pepper for Biz3.0」への乗り換えのご案内しております。 
一般販売モデルをご契約されている方が、新たに「Pepper for Home」をご利用する場合には、新たに機体をご購入いただきます。

今回初めて登場した家庭向けモデルの「Pepper for Home」は、胸のディスプレーに表示される画面デザインを刷新し、時計・ニュース・天気などの情報を、会話をしていない状態でも表示できるようになった。
また「ハイ、ペッパー」と呼び掛けることでPepperとの対話が始まるようになり、従来と比べて会話がしやすくなったとしている。

出典:ソフトバンク

――家庭向けPepperくんは「ハイ、ペッパー」と言わないと、ずっと黙っている?

「ハイ、ペッパー」の声かけ以外でも、家族を見かけた時に声を掛けたり、Pepperが一人で遊んでいる時に掛け声や鼻歌を歌ったりします。


――Pepperはこれからも会話能力が上がっていく?

AIにより会話能力は向上していきます。
また今後も新しい技術を検討してまいります。


「Pepper for Biz」の基本プランは本体がレンタルで、料金は5万5000円×36カ月+保証パック 9,800円×36カ月。
「Pepper for Home」は本体を19万8000円で購入し、基本プランの2万7600円×36カ月
(※税抜価格  どちらも別途、事務手数料 9,800円がかかる。)

公式サイトの情報では「Pepper for Biz」は2019年3月末時点で2,500社以上に導入されているという。
思い返してみると平成はPepperを始めASIMOやAIBOが登場した、いわばロボットの時代だった。
令和に変わる直前に発表された新しいPepperは、ロボットとスムーズに会話できる、より進化した社会へと導いてくれるのかもしれない。

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